ドラゴンクエスト５の主人公。ガイドブックを参考に作りました。モデルはＴＯＴＯＣＯオリジナル「チャイナ･トム」です。
服は型紙がなく、何度も作り直してこうなりました。ベルトはトーホー㈱の「金具つきカジュアルレザー平１０㎜ブラック」に、同社の「ニューホック大」をとりつけたもの。靴はスェード風の生地を足の形に断って縫い合わせました。マントの生地は洋服の裏地につかう柔らかいものでふわりとした感じを出したつもりです。紫の四角い布の一辺を三つ折にしてくけ、中にゴムを通して首の周りにたぐりよせていますが、首もとでスナップでとめています。
マントを取ったところ。撮影用にボディをボークス製の「ニューエクセレントＮタイプ」に変更しています。手前に見えるのは文房具屋さんで買った消しゴムのスライム。 ターバンはマントと同じ素材で、まず幅広の鉢巻状の物を作り、あとから頭の形に合わせてクラウンを縫い付けました。
タロットカード「吊られた男」を撮ったとき、５主くんがあんまりかわいそうだったので、そのあと、みたいな情景をイメージして撮りました。
「お父さん、だいじょうぶ？はい、薬草」
「足、痛いでしょ？もみもみしてあげるね」
優しくいたわってもらうお父さんの図です。（薬草は、冷蔵庫のすみにあったブロッコリーです。薬草というより、世界樹の苗みたい。）このあときっと、王子～王女～とか叫んで、がしっと抱きしめて感涙、 のようなシーンを期待。
「追ってくるのが見えたら、この子どもは殺す。それでも来るなら」
あの男も殺す、と言いかけて、ジュストは口を閉じ、なんとなく、一歩下がった。
ジュストはくるりと背を向けて仲間の後を追いかけた。押さえようとしても小走りになる。後ろから追いかけてくる視線が、身震いが出るほど恐ろしかった。
(「城下町の少年」より）
なんちゃって、彼の写真の中では↑はもっとも気に入っている一枚です。
↑は撮り直したもの。
ドラゴンクエスト５でおそらく最も有名なイベントは、主人公の花嫁選びと結婚式でしょう。これはそのときの衣装という設定です。参考はなし。まったくのでっちあげです。
主人公については、とんぼのこだわりはターバンです。テールコートを着せるとターバンと似合わなくなるのでやめにして、ターバンでも似合うフォーマルな服装を考えてみました。でもつくってみたら基本デザインはトルネコと同じかも。生地は花嫁たちのドレスと同じです。
上着を脱いだところです。うっかりターバンかぶせないで撮影したら、シャークアイ（ＤＱ７）みたいだなと思いました。いい男かも… と思ったのが縁で、のちにこのドール（トム）はシャークアイ役をつとめました。
ドラゴンクエスト５主人公は、ゲームが進むと晴れてグランバニアの国王となります。その戴冠式をイメージした衣装です。
上着は赤のハイミロンで、型紙は結婚式と同じです。マントは「わたしのドールブック ジェニーＮｏ．１０ウェディングドレス」から、ロングケープの型紙を拡大したもの。紫のサテン地です。５主の最強装備のひとつ、王者のマントの雰囲気を狙って胸当てをつけました。
王錫が作れなかったのですがバランスが悪いのでありあわせのものをもたせました。ちょっと如意棒に見えますが。
光線の当て方の関係で目がギラッ。なんとなく独裁者に見えますね。
「でもね、なんとなく覚えてる、ううん…『残ってる』感じがひとつだけ。サンチョでも他の人でもないあったかい感じに守られて、包まれてる感じ」
（エニックス刊幸宮チノ著「ドラゴンクエスト天空物語」第六巻ｐ144より）
５主が腕に抱いているのは後の勇者その人（ということにしておいてください。本当はスポンジ）。