パパスとシンデレラ

 だいぶ前のことになりますが、web拍手のコメントで、DQ5本編青年時代前半、「神の塔」一階のイベントを二次創作にしては、というアドバイスをいただきました。神の塔はラーの鏡があるので必ず行かなくてはならないダンジョンですが、その扉を開けて中に入ると、PS版以後では若き日のパパスと見知らぬ乙女が中庭に立っています。近寄ると二人は消えてしまうのですが、どうやら主人公の両親らしいことが示唆されます。

 このシーンだけではネタにできなかったのですが、とあるきっかけでイメージが広がりました。2009年の4月にニコニコ動画に発表された初音ミクオリジナル「ロミオとシンデレラ」がそれです。

 その曲の冒頭、「私の恋を悲劇のジュリエットにしないで、ここから連れ出して」。何度も聞いたこのフレーズをある日聞いたとき、ふと5主の母、マーサを連想しました。マーサこそ、エルヘブンから連れ出してほしかった少女ではなかったか。そう思った時に、エルヘブンとマーサにまつわるお話が頭の中に浮かんできました。

 これはゲーム本編ではほとんど語られていない部分を捏造したものですが、ほんのいっとき、5主の両親の恋の顛末をイメージしてみてください。