とんぼ日記2013年

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よいお年を(12/31)

ついに今年も最後となりました。この一年、ちゃんと更新できなくて、本当にごめんなさい。ぐだぐだした話はもう繰り返さないでおきますね。えーと今のところ原稿は迷走しつつ進行しています。ある意味できついのが、メインキャラが5主とヘンリーだけで、それ以外ほとんどオリジナルになってしまいそうなこと。設定だけで青息吐息です。一応、奴隷たちのほかにこんなキャラでいこうかと思っています。まずはゲーム本編に出てきた兵士ヨシュア。

 しかし兵士ヨシュアにとって、その環境はほとんどおなじみのものだった。教団総本山のあるこの島は、ヨシュアのふるさとでもあったから。
ヨシュアが生まれ育ったのは、高地よりは下、岩山の中腹だった。いつも強風にさらされ、村そのものが岩にしがみついているような小さな村だった。村はお世辞にも裕福とは言えなかった。村にも、麓におりても、耕作に向く土地はほとんどない。せいぜい山で山羊を飼って岩場に生える草を食べさせ、ミルクや肉、毛皮を取るていどだった。村人はそんな暮らしに飽き飽きしていた。人口は減り続け、ついにはヨシュアの一家ほか数家族が細々と暮らすだけになってしまった。
そして、疫病が起こった。山羊飼いの村の大人たちはまもなく死に絶えた。やっと助けが訪れたとき、数名の子供が残されているだけだった。
「おまえたちだけなのね?」
白い僧衣をつけた年輩の女性は、哀れみをこめてそう言った。ヨシュアたちは、ようやく与えられた食事に夢中になっていた。彼女はてきぱきとことをすすめた。病で亡くなった大人たち、同じ病の山羊たち、汚染された家屋はすべて焼き払う。部下の男たちがその手配をして、その日のうちには黒煙と業火の下にヨシュアのふるさとは灰になって消えた。
「ぼくたちはどうすればいいの?」
心細くてヨシュアはそう訊ねた。僧衣の女性は少年を抱きしめた。
「あなたたちは我が教団の子になるのですよ」
それが、光の教団だった。
山羊飼いの村の子供たちは高地へつれていかれた。そこにはできあがったばかりの教団本部があった。不思議なことに、ヨシュアのふるさとよりもそこは風が優しく、空気は暖かだった。
「教祖さまのお力ですよ。感謝なさいね」
教団の信者がそう説明してくれた。
暖かい宿舎と衣服を与えられ、規則正しく食事をもらえる。そうやって数年を過ごしたあと、子供たちはこれからの身の振り方を選ぶことになった。本部を出て外の世界へ行き、教団の教えを広める布教者になるか、それとも本部に残って教団の奉仕者になるか。
教団と縁を切るという選択肢は与えられなかったし、そんなことは誰ひとり思いも寄らなかった。結局子供たちのほとんどは本部に残った。ヨシュアの妹はまだ子供だったが、教祖と教祖の高弟たちに直接仕える神聖侍女の見習いに採用された。
だがヨシュアは一人、別の道を見いだした。護法戦士団。光の教団の布教者や奉仕者が危険にさらされたときに警備する兵士たち。ヨシュアは教団暮らしのあいだに兵士を目指すことにしたのだった。
「外の世界は知りません。ぼくは武器をもって教団に仕え、教団に奉仕します。ミルドラース様に栄光のありますように」

そして重要人物、マリア。↓は兄のヨシュアに相談に来たところですが、ニアミスでヘンリーとは会っていません。

「今朝、侍女長さまのお部屋に呼ばれたの。あたし、このお山をでるかもしれません」
「どこか行くのか」
マリアは唇をふるわせていた。
「ここからずっと東の国で、教団の人がたくさん行って教えを広めているのですって。私もその一人にしてくださるって、侍女長様が。でも、あたし」
ヨシュアは小さな妹を抱き寄せた。
「怖いのか」
「うん。でも、そんなことを考えるなんて恩知らずだってみんな言うのよ」
「みんなって?」
「侍女見習いの子たち。その国では、太后さまの侍女としてお勤めすることになるの。宮廷にでても恥ずかしくない子をよこして欲しいと現場で言っているのだとか。そのお役に選ばれたのに、あたし、どうしても……」
腕の中の小さな身体は細かくふるえていた。小さいころ寝かしつけたときのように、その背をそっとたたきながら、ヨシュアはつぶやいた。
「断っちゃえよ」
マリアは驚いて目を見張った。
「いいの?」
たった一人の妹のおびえを、ヨシュアは心底、取り除いてやりたかった。
「いいよ。っていうか、おまえみたいなおっちょこちょいのめそめそ泣きに、太后様の侍女なんて務まるもんか」
冗談にまぎらわせて、ヨシュアは言った。
「危なくてとても行かせられませんて兄貴が言ったって言えよ」
えへ、と幼顔でマリアは笑い、それからちょっと恨めしそうに上目遣いになった。
「あたし、そんなおっちょこちょいじゃ、ないもの……」
「でも、めそめそ泣きだよな」
そう言ってヨシュアは自分の制服の袖口をひっぱって、妹の目のあたりにあて、涙を吸い取ってやった。

実は設定上、彼女はけっこうなドジっ娘です。最後にオリジですが、石工の親方、ホレス。この人は以前「王子帰還」という作品の中で言及された人物と同じですが、そのときの設定とだいぶ違ってしまいました。初期設定は忘れろ!と自分に声をかけて進んでます。とりあえず、奴隷になった時小学校低学年ほどだった主人公たちを中学生くらいの年になるまで保護し、教育を与えた人物としてつくったものです。

 つまらない仕事はやらねえ。そう顔に書いてあるようなホレスには、回ってくる仕事がだんだん少なくなってきた。定職も蓄えも家庭もなく、あるものは古びてしまった道具と次第に老いてきた体。ホレスは居酒屋に居座って、人生への失望を酒に紛らわそうとした。
「ホレス親方だね」
と、声をかけられたのはそのときだった。
「仕事を引き受けてもらえないか」
あたりの柔らかな口調だった。ホレスは酔いのまわった目で相手を見た。
「俺の名をどこで聞いた?」
その男は、僧侶のような法衣を身につけていたが、慣れた口調でニ三人の石工の名をあげた。どれもホレスがいっしょに働いたことのある棟梁だった。
「私たちの教団の本山となる教会の建物を造って欲しいのだよ」
「つまらねえ仕事はやらねえよ」
「つまらないかな?数百人が入れる大ホールと、儀式のための広い石舞台をすべて含める大きな神殿だ」
誘うように僧侶はささやいた。
「正面には尖頭アーチ型の大パネルを掲げ、その下には彫刻で飾った太い柱を並べてほしい」
一瞬、ホレスの心が躍り上がった。彫刻パネルにはどんなものを彫ろう。柱は一番得意な螺旋模様をつけようか。
だがホレスは腕前を安売りするように思われたくなかった。
「あんた、何人も棟梁にあたったんだろう。あいつらはどうして断ったんだ?訳ありなんだろう、どうせ」
「訳か。そう、私たちの神殿は高い山の上に建てる。そして工事が終わるまで、職人は下界に降りることはできないことかな」
ホレスは絶句した。
「おい……、あんた素人か。石造りの建物は、完成まで何十年もかかるんだ。その間、一日の休みもなく働けっていうのか」
「休みはある。その日は仕事はしなくてよろしい。でも、休息も山の上だ」
僧侶は月に五日の休み、宿舎をはじめ衣食住の世話、相場の三倍の給金を約束した。
ホレスは考え込んだ。この仕事を受ければ少なくとも当分食うに困らないし、蓄えはできるし、しょっちゅう仕事を求めて兄弟団にいやな顔をされることもなくなる。
「総責任者をお願いする。仕事の段取りは自由につけていい。資材はこちらが責任を持って取り寄せる。さあ、どうするかね?もちろん、ご家族やお友達に会えなくなるのは辛いことだろうから」
はははっとホレスは笑った。会えなくなって辛いような人間が、もう地上にはいないことに気づいたのだった。
「そんなもん、いねえよ、おれには。よし、決めた。その神殿、おれが造ってやるよ」

しかし……中世の教会や大聖堂の造り方の本はあったし、一通り目を通したんですが、キリスト教以外の宗教の大神殿の造り方なんてわかんないわけで……。えーとビアンカの石像とラマダ=マーサのいたステージのあるでかい部屋だけは覚えてますが、それだけでいいんだろうか。今のところロマネスク建築の聖堂の内部写真を見ながら、いろいろ考えています。ちなみに尖頭アーチというのは、ふつうの半円弧ではなくてスライムのようにてっぺんが尖っているアーチのこと。このへんはドラクエプレイヤーに説明するのは楽でいいです。好きなだけ予習して時間をかけて原稿をつくる、苦しいですが、とんぼにとってたいへん楽しい時間でもあります。お待たせして申し訳ない、のか、待っている人がいてくれてうれしい、なのか、もはや自分でもわかりません。もう少し我がままやらせてください。こんな管理人に一年おつきあいくださいまして、どうもありがとうございました。もしよかったら、来年も来てくれますか?

>みぃめ様、こんにちわ。レスいただいてから、一生懸命オフィシャル小説読んでます。今のところその描写にはいきあたってないのですが、久しぶりに読むといいなあと思って大掃除そっちのけでにやにやしていました。“妄想“と言う名のイメージ、目から鱗でした。なんか、映画でありましたよね。「グラディエーター」?奴隷に身を落としながら復讐のために顔を隠し剣闘士としてローマと皇帝をめざす物語。イメージが5主とヘンリーに重なった時、かっこいいじゃん!と心が跳ねました。こんなドラマティックな設定をうまく生かすことができるかどうかわかりませんが、すてきなヒントをいただきました。それとモチベーションも。いつも気にかけていただきまして、ほんとにありがとうございます。どうか来年もよろしくお願いいたします。

拍手御礼(12/27)

>なす様、お久しぶりです。今年はなんというか、一度書き始めた設定をあとからボツにしたりして、うまく作品が滑り出してこない年でした。書いていて「これ、おもしろいかな?」と思い始めるとどうにも筆が進まなくなります。やっぱりDQ5で大神殿時代を扱うのは大変だ、とあらためて思ったりして。手持ちのネタが全部灰色になっているのをポーカーのカードみたいに手に持って、少しでも光ってるとこを探しているような感じです。なすさんにコメントいただいて、カードがちょっとだけ光り始めたような気がしてきました。めげずにネタを進めてみます。へぼ管理人に温かいコメントをつけていただいてほんとに嬉しかったです。というか、今年もおしつまってきましたね。どうか良いお年を。拍手ありがとうございました。

拍手御礼(12/15)

>萌黄さま、いらっしゃいませ。コメントありがとうございます。

「ロミオの青い空」は、イタリアのお話でしたっけ?名作劇場のなかではわりと地味目な原作だったと思いますが、知り合いにファンがいて、親友キャラがとてもすてき、と布教された覚えがあります。アルフレドのことかな?ちょっと見返してみたくなりました。

日記のほう、見ていただいてありがとうございます。うちの5主とヘンリーのコンビはいろいろ辛い目にあってますが、とんぼが一番つらいのが、ゲーム本編での手がかりが少ないので食料盗みの設定のつじつまがあわないことだったりします……。「本当にありそう」と言っていただいてうれしかったです。

今年はぐだぐだ悩み続けて時間が過ぎてしまいました。来年はもうちょっと結果をだしたいのですが、あせらないでいこうと思います。今年のおつきあいありがとうございました。どうぞよいお年を。来年もよろしくお願いします。

懐かしの少年院風(12/7)

なんでみなさん、こんな優しいんですか……。こんなスランプ管理人に拍手とかくれてなんかもうありがとうございます。え~と今、こんなとこ↓奴隷時代なので奴隷の牢屋内でのできごとは避けて通れません。どうやって書こうかと思いましてじたばたしてたらなんか昭和の少年漫画みたいになりました。5主とヘンリーは石工の親方の弟子をやってますが、だいぶ成長しましたのでカロリーを補うべく食料倉庫へ盗みに入ります。↓はその直後。文中「やせっぽち」がヘンリー、「ナマイキ」が5主(ルーク)、「赤毛」、「大鼻」、「目細」が他の奴隷です。

 二人は岩牢の地下へ、その中身をぶちまけた。
奴隷たちは息を呑んだ。柔らかそうな白いパンがいくつも転がりでた。そして濃厚な匂いの、厚みのあるチーズ。匂いだけで旨みの見当がつくようなハム。
「ほんものだぁ」
涎のでそうなつぶやきがあちこちから聞こえた。
「話は終わってないよな」
鎖使いのやせっぽちはパンの塊を拾い上げてそう言った。
「さあ、どうする?そこの飯、欲しけりゃ全部食えよ。おれたちはこっちで豪勢にやらせてもらうからよ」
岩牢は薄暗かったが、奴隷たちは暗がりに目を慣らしていた。石工の徒弟たちと牢名主反乱組の対決をじっと見守っていた。
「おい……」
反乱組は混乱しているようだった。
「待てよ。おれたち喧嘩しなくてもいいじゃねえか。なかよくやろうぜ」
どうする?という顔でやせっぽちは相棒に視線を向けた。ナマイキはうなずいた。
「なかよくやるんなら、ぼくたちの言うことも聞いてください。すべての食べ物は公平に分けてください。ここには年寄りも病人もいます。そういう人もちゃんと食べられるようにしてください」
「分け前が減るじゃねえか!」
「みんな同じだけ食べるんです。あなただけ少ないと言うことは、ない」
「足りなくなるぞ」
「不足分は盗ってきます」
反乱組は沈黙した。
奴隷の一人が動いた。ここでもう一年ほど働いている小柄な男で「目細」が通称だった。
「おれはこっちの兄ちゃんたちにつくよ」
期せずして賛成の声があがった。
「あんたらについても、食い扶持が増えるってことはないだろうし」
「おい、あんたら、この兄ちゃんたちが命がけで持ってきたパンを食おうってんだろ?でかい顔できると思ってんのか?」
ざわざわと岩牢全体が騒ぎ出した。先に反乱に加わった者も、肉とチーズの匂いに惹かれているようだった。
「うるせぇっ」
赤毛は、形勢不利を悟った。
「おまえらしっかりしろよ!やっと俺らの天下じゃねえか。たかがガキ二人だ。ぶちのめしてどっちが上か教えてやろうぜ」
赤毛は早口にまくしたてた。
「おい、どっちか一人、出ろ。決闘だ。俺が勝ったらおまえら死ぬまでパシりだからな」
やせっぽちはにやっとした。
「五対ニじゃないのか?まあいいや」
ナマイキがすっと前へ出た。
「ぼくがやる」
ああ、と言ってやせっぽちは笑った。
「殺すなよ。あとが面倒だ」
「こっちのセリフだろうが!」
赤毛は真っ先に殴りかかった。奴隷のナマイキ……ルークはこのとき12才にすぎなかったし、慢性的な栄養失調でもあった。ただし背はかなり伸び、腕も長くなった。なおかつ、数年の間ヘンリーといっしょに石工の親方に武器の使い方そして体術を仕込まれていた。またこの当時は誰も知らなかったのだが、サバイバルに関して父のパパスによってグランバニア流の英才教育を与えられてもいたのである。
一方、赤毛はポートセルミの不良上がりだった。相手を光の教団と知らずにいちゃもんをつけた結果、ここへぶちこまれるはめになっていた。もともと力自慢でケンカっ早いが、一月の入牢で体力は衰えていた。
赤毛の拳がナマイキの顔を捕らえた。顎をしたたかに殴られて、ナマイキはかるくのけぞった。
「へっ、先手必勝だ!」
ナマイキは倒れなかった。その場に踏みとどまり、片手であごをおさえ、それからまっすぐ相手を見据えた。
「こんなものかい?」
赤毛はかっとした。もう一度体重をのせて殴ろうとしたとき、ナマイキがふと横にブレた。ぱし、と音を立ててナマイキは赤毛の手首をつかみ、もう片方の手で腹に拳をたたきこんだ。
ぐぇ、とうめいて赤毛はうずくまった。呼吸さえできない痛みが下腹にうずまいていた。つかまれた腕が、むりやりに背に回された。肩の関節を絞り上げられる苦しみに赤毛は悲鳴をあげた。腕を背にねじりあげたまま、ナマイキは言った。
「降参しますか、それともこの腕、折りますか?」
「こうさん、す、る」
ナマイキはつかんだ手を離した。
ふう~というためいきが牢内からわき上がった。
「さあ、みんな、飯だ飯だ!」
ぱんぱんと手をたたいてやせっぽちが言った。
「俺たちは何人いる?そこからいこうぜ。心配しなくていい、みんな公平に分けるからなっ」
それは、ここ数年の間敷かれていた独裁的な牢名主体制が終わった瞬間だった。不思議な安心感が牢内に生まれていた。無気力だった奴隷はいそいそと列をつくり、自分の分け前をおとなしく待った。赤毛とその仲間たちも例外ではなかった。
食べ物の量を人数で割り、やせっぽち……ヘンリーは暗算で一人分を計算した。
「待ってよ、一人足りない」
とルークは言った。
「あの人も勘定に入れて」
それは元の牢名主、大鼻だった。
「あのなあ、おまえ一回あいつに死ぬほどボコられてんだぞ?」
「うん。それで?」
ヘンリーは片手を額にあててため息をついた
「ああ、わかったよ。おまえならそう言うよな、やっぱり……」

拍手御礼(11/22)

>ドラクエ4のピー様が~の方、いらっしゃいませ。web拍手のサーバの関係でお返事が遅くなりましてすみません。ピー様は大好きなキャラで、彼のお人形に衣装をつくるのは大変楽しい仕事でした。楽しんでいただければこちらもうれしいです。諸説ありますが、とんぼ的にはピー様が4勇のパーティでけっこうなかよしだったといいなあと思っています。よかったらまた遊びに来て下さいね。コメントありがとうございました。

迷い道まっしぐら(11/17)

 前回の書き込みのあと、また拍手をたいへんいただいてしまいました。こんな遅筆なとんぼに温かいパチパチをありがとうございます。最初は今仕込んでいるネタは3~4話分と思っていたのですが、書き始めてみたらもうちょい長めになりそうです。 ↓は、前の試作でマスタードラゴンと話をしていたルーク(5主)が、マスドラの求めに応じて大神殿時代の話をしているところ。すでにラインハット城での出会い、古代遺跡脱出シーンを経て、大神殿奴隷時代に入っています。

 奴隷たちのなかで子供はルークとヘンリーだけなので最初は石を運ぶことはできなかった、という発想で、子供にできる仕事に付ける必要がありました。参考にしたのは「シンドラーのリスト」。ドイツ人経営者シンドラーは、“子供にしかできない細かい作業をさせるため”を理由として、ユダヤ人の子供を官憲に渡さなかったというのを読んだおぼえがありまして。

 マスタードラゴン、神であり竜であるその存在は、全身を黄金の鱗に覆われていたが、その腹は規則正しく呼吸によって上下していた。
「では、おまえたちは、十年の間ずっと石工の徒弟をしていたのか?」
自分の身体にルークをもたれさせたまま、マスタードラゴンは首を伸ばして訊ねた。
「いえ」
と言い掛けて、ルークは言葉に迷った。
「なんと言えばいいのか……少なくとも最初の何年かは、ぼくたちは石工の徒弟をしていました」
ルークは記憶をたどるために目を閉じた。
「今の僕は、大神殿全体の構造を知っています」
とルークは言った。
「正門と参道、それに続く大聖堂。大聖堂の内部は巨大な本堂と正面の石舞台。この本堂の周りには聖具室や控え室などの設備。ここまでが光の教団の一般信者用です。そして舞台の隠し戸からつながるルートで地下へ進むと地肌がむきだしになった地下洞窟があり、洞窟のつきあたりの扉を入ると奥の院。ここにはモンスターたちが詰める各区画と侵入者を防ぐ迷路、最奥には教祖イブールの祈祷所があります」 
ビアンカを助け出すためにパーティをつくって乗り込んだその場所は、ルークにとって記憶に新しいものだった。
「奥の院は、たぶん十年よりもっと前に造られたものだと思います。ずっと昔、世界一高い岩山の地下に奥の院が建設され、そこにつながる形で山頂に大聖堂の建立が計画されたのでしょう。石工の親方は大聖堂のほうを担当していました。わざわざそんなものを造った理由を、一般信者が人間なので、人間受けのする大聖堂を教団の看板に欲しかったからだろうとヘンリーは言っていました」
「人間受けをねらった聖堂を、奴隷の手で造らせていたということか」
「そうです。でも、石工の親方はしょっちゅうぶつぶつ言っていました。彼はれっきとした棟梁でした。大がかりな建築にも携わったことがあると言っていました。けれど、棟梁でもひとりきりで建設はできません。石を切り出す石工、細かい細工をする熟練工、木材を使う部分を担当する大工、大工や石工の道具を造ったり修理する鍛冶屋、そのほかたくさんの人材が必要なのです。それなのに教団が与えることができたのは、技能も意欲もない奴隷だけでした」
ぴくぴくと竜の腹が動いた。マスタードラゴンが失笑したのだとルークにはわかった。
「やつらのやりそうなことだ。それで?」
「ぼくたちが来てからしばらくして、大工や鍛冶仕事の技術を持った人間が現場へやってきました。一部はさらってきて無理に働かせたようですが、一部は高い報酬を約束してつれてきたようです。そしてぼくとヘンリーは、石工の熟練工として働けるように親方に仕込まれていました」
「おまえたちは子供だったろうに」
「よくわかりませんが、親方は子供の方が器用で細工に向くと思ったようです。ヘンリーが壁につけた印が三年分を越えた頃、事件がありました」

でもうっかりこんなことを書いてしまったために、今、中世の石造建築について調べるはめになってしまいました。とりあえずケン・フォレットの「大聖堂」文庫本6冊熟読中です。

迷い道(11/7)

とんぼです。このところ、なぜか拍手をいただきましてどうもありがとうございます。ほんとに今年はもう書けないまま終わるのかと悲観していたので、なんかうれしいのと申し訳ないのと両方です。え~と、このあいだの試作ですが、ちょっと御心配をおかけしたようなので補足というか、続き、になりそうなとこをちょびっと……うちの5主、ルークが話している相手はマスタードラゴンです。

「……夢を見ました。恐ろしい夢を」
ルークは話し始めた。夢の中で子供たちと大神殿の奥へすすんだこと。そこで宝箱を守る悪魔神官を倒したこと。そのモンスターは実は、ルークを逃して死んだはずのヘンリーだったこと。
「最初からヘンだとわかっていました。だってヘンリーはぼくといっしょに脱出し、現に今もラインハットでちゃんと生きている。それなのに夢の中のぼくはヘンリーが脱出の時に死んだと思っている」
とルークは言った。
「二重におかしいんです。ぼくは……」
ルークは言いよどんだ。
「どうした」
「納得してしまった」
「何を」
「もしヘンリーがあのとき一人で大神殿に残ったとしたら、きっとしぶとく生き残っただろうということをです。奴隷身分から管理する側になり、悪魔神官に加わって神官長まで出世するくらいのことはやってのけたでしょう。だから」
ルークは言葉を選びながら話を続けた。
「なんだか妙に現実的な気がする。まるで、あの悪夢が、本当にあり得た世界のひとつだったような」
マスタードラゴンは、ふん、とつぶやいた。
「人の身でそこに気づくとはな」
天空城の巨大な玉座にマスタードラゴンはゆっくりと身を預けた。
「確かに、ルークよ、現実はひとつではない。あり得た現実はいくつもある」
縦長の虹彩を持つ瞳がルークを見下ろした。
「たとえばおまえがビアンカではなくフローラを選んだ世界。たとえばエルへブンのマーサがグランバニアへ行かなかった世界。そのような状態を、おまえは考えたことがあるか」
ルークは驚いて竜を見上げた。
「そんな、それではうちの子が、勇者アイルが生まれなくなってしまいます!」
「勇者は生まれる。だが、"勇者アイル"ではない。そして、そのような勇者は、ミルドラースを倒すには力が及ばない場合があるのだ」

とんぼはまだ迷い道のなかにいます。が、なんとなく方向が見えてきたかもしれません。また曲がり角に来たら日記に書いてみようと思っています。

 

書く書く詐欺(10/22)

>奴隷時代の話~の方、コメントありがとうございます。実はこのあいだの書き込みのちょっと前に、とあるところにパラレルなネタを書きました。ちょうど大神殿のことを考えていたさいちゅうだったので、「大神殿脱出時に、ヘンリーとヨシュアが兵士たちを防いでいる間にルークとマリアが脱出した。生き残ったヘンリーは生き延びるためにモンスターと化して……」というものになりました。それは短いSSだったのですが、書いてから、これ、ありかも?と言う気がしてきました。

 悪魔神官は動きをとめ、がくりとうつむいた。左手の握りがゆるみ、武器がからんと床に落ちた。悪魔神官は宝箱の前にずるずると座り込んだ。
「やったね!」
少年勇者は剣を鞘へ納めた。ああ、とルークは答えたが、視線は悪魔神官からはずれなかった。
「どうして仲間を呼ばなかったんだ?」
答えはなかった。
「どうしたの?お父さん。宝箱開けてみようよ」
ルークはためらった。敗北した悪魔神官の前にひざを突き、じっと見つめた。
「何をしている。とっとと行け」
初めて悪魔神官が声を発した。その声は顔全体を覆う布のためにくぐもって聞こえた。びくっとルークが身をふるわせた。
「君は誰だ」
答えを待たずに、悪魔神官の顔を覆う布を引きはがした。悪魔神官は弱々しく身じろぎしたが、逆らうことはできなかった。
現れた顔は、人間のそれだった。青ざめた顔色、緑色の髪。
「ウソだ」
とルークはつぶやいた。ルーク自身も、血の気が引いていた。
「まさか、ヘンリー?」
死んだはずの友達の名を、ふるえる唇でルークは呼んだ。
悪魔神官だったヘンリーは、なんとか目を開けた。
「そうだ」
「どうして!」
「生きるために、魂を売ったのさ」
とヘンリーはつぶやいた。最後の突きで、神官のローブが裂けていた。その胸の部分を自分の手でつかんで引き下ろした。裸の胸には奴隷のしるしの焼き印が捺されていた。
「おまえが逃げきったかどうか、それを知るまでは死ねないと思ったんだ」
つぶやくような声を打ち消したいかのように、早口にルークは言った。
「待って、すぐに傷、直すから。ラインハットへ帰ろう!」
「直らねえよ。おれ、もう、人間じゃないんだ。でも、最後に会えたからもう、いい」
魂を売った、とヘンリーは言った。モンスター化した以上、戦闘で負ければ成れの果ては決まっていた。手足の末端部分から、その体はさらさらと砕け始めた。マスタードラゴンの加護がない者の宿命だった。
「おまえ、強く、なったな。パパスさんの遺言、がんばれよ」
すべて砕け散る前に、やっとそれだけ言葉を発して、ヘンリーだった悪魔神官は消え失せた。空中で何かがきらと輝き、ちゃらちゃらと音を立てて床に落ち、小さな金色の山をつくった。悪魔神官を倒して得られる報酬、117ゴールドだった。
「ヘンリーっ!」

今年はなんというか、スランプの当たり年で、とんぼはもう何回「書く書く詐欺」をやったかわかりません。でも、↑の延長でもう一回懸案のネタに挑んでみようと思っています。最後に笑っている二人がいる……なんかすてきなエンディングのヒントをもらったような気もしますし。いいタイミングでモチベーションあげていただきました。ありがとうございます。

生存報告(10/5)

このところ黙りこくっていてすいません。今、頭の中でつくっているお話がうまく滑り出していかないという状態です。少しづつシーンを書きためているのですが、根源的な問題につきあたってしまいました。

「これ、書いて、おもしろい?」

というやつです。場所は大神殿建設現場、時は奴隷時代。細かく書けば書くほど……うう……。これにかかりっきりで、ほかのネタも凍結になってしまっています。書けないわけじゃないのでスランプとも違うと思うのですが、書いていてなんか楽しくない。もう少しがんばってみるつもりですが、だってこれ完成したって、ウツウツしたシーンが続くのは読んで楽しくないんじゃないかと思い始めました。

いっそ、まったく関係ない原稿をすすめて気持ちを切り替えるべきかもと思ってます。妙な生存報告ですいません。

拍手御礼(9/16)

>萌黄さま、おや、お返事いただけるとはうれしい。なんと大分ですか!まだ行ったことはないんですが、いろいろと御縁のあるところですよ~。さて、双子の方なんですが、お父さんは身体の傷のことをとっさにごまかすかな、と予想してます。あのときのビアンカはとりあえず大人ですが、双子はまだ小さいですからね。「ごめんね、いつか話すよ」みたいなオチはどうでしょう。ネタとして大事に育てていきたいです。コメントありがとうございました。

実は温泉行ってました(9/13)

このところちょっと出かけておりました。行き先は伊豆半島の西海岸です。良い温泉と地元で獲れる魚がおいしい土地でした。

>萌黄さま、いらっしゃいませ。お返事遅くなりましてすいません。コメントを拝見して驚くやらうれしいやら。こんな感じでしょうか↓?

 お湯でいっぱいの池。ほの白い湯気が水面をはなれ、ふわりと上がっていく。池を取り巻く木立の上の星が光る夜空の中へ、それは吸いこまれて消えた。
ちゃぷ、と音を立てて背中を後ろの岩へ押し付けた。その岩組みの上の方にお湯の湧きだし口があるのだ、とおじいちゃんは言っていた。ぽこぽこぽこ……と絶え間なくお湯が流れ出す音がする。アイルもカイもその音が大好きだった。
「カイ、いる?」
男湯と女湯を分けるのは、池の中にどんと立てた大岩だった。その隙間から呼ぶと双子の妹の声がした。
「いるよ、気持ちいいね?」
グランバニアにいるときも、カイはちゃんとお風呂に入る。部屋に小さな湯船を持ち込み、城の厨房からお湯を運び込んで、ドリスに手伝ってもらって身体を洗うのだ。でもアイルはあまり好きではなかった。顔や髪が濡れるのは気持ちが悪いのだ。ちなみにドリスの意見では「男の子なんてそんなもんよ。あたしも小さい頃は風呂嫌いだったわ」。
なのに、おじいちゃんの住む山奥の村に来た時は、この露天風呂がアイルは大好きだった。なんたって広いから、泳いだり、浮かんだり、泡を出したりして遊ぶことができる。おじいちゃんはお湯でっぽうのやり方を教えてくれた。
「今日はすいてるね」
湯気の向こうからカイの声がした。事実上、今夜は双子だけで露天風呂を占領していた。
「お父さん来ればいいのになあ」
カイは黙っていた。

ちなみにお父さん(5主)は、おしゅうとさん(ビアンカ父)の山小屋でお酒をつきあっています。オフィシャル小説のそのシーンは覚えてますです。5主の身体に傷が残っているというのは衝撃的でした。確かにそれを子供たちに見せたくないかもしれないですね。どんなふうにお話に持って行こうかと考えて、今からわくわくしてます。筆遅くて申し訳ない。ほんとにいつもネタをありがとうございます。気長におつきあいください。

少し進みました(9/2)

サイトの改装時はご迷惑をおかけいたしました。現在こまごまとしたチェックを続けています。もし不具合がありましたら、拍手のコメントなどで教えていただけるとたいへん助かります。

えー、少し進んだのは原稿の方です。↓はゲーム本編では青年時代後半冒頭にあたります。これも初めて書くシーン。

 時は流れる。いくつもの思いや悲しみ、喜びをその流れに浮かべて人々は生きていく。
とある小さな島の豪邸に裕福な新婚夫婦が暮らし始めた幸せ。
その夫婦に男の子が産まれジージョと名付けられた喜び。
その子が羽の生えた怪物にあっという間に連れ去られた絶望。
そしてその島へ、品のいい二人の子供をつれた小太りの旅人が現れ、豪邸の庭の隅に転がっていた石像を持ち帰りたいと言い出したこと。
「勝手にしてくれ」
息子を奪われた父親はそう言い放った。
瞳に真摯な光を宿した少女は、神秘の杖をかまえ、石像にむかって魔法を放った。
硬い石材の表面から、黒っぽい色あいがぬけていく。黒から灰色へ、灰色から日にさらしたような白へ、そして、生き生きと血の通う皮膚の色へ。
ルークは一度眼を閉じ、そして瞳を開いた。
「お父さん!」
父親を奪われた子供たちはそう叫んだ。
「君たちは、まさか……」
ビアンカの幼顔にそっくりな少女と、父のパパスに似た印象の少年。おそるおそる、といったようすで自分を見つめている。
その石像は庭土の上に長いこと転がっていたのだった。ルークは数年ぶりに体を動かし、土の上に座り直した。
「お父さん?」
自分がなにをすればいいのかを、唐突にルークは悟った。ルークは両手を伸ばした。
泣きそうな顔で少年と少女はかけより、しがみついてきた。ルークは片腕に一人づつ子供たちを抱きしめた。金髪の頭がふたつ、自分のあごのすぐしたにあった。
「ありがとう。ありがとう。助けに来てくれたんだね」
うわあああああん、と泣き声をあげたのはサンチョだった。
「長ぅございました!8年でございますよ、8年……。坊ちゃま、どうか、どうか褒めてあげてくださいまし、アイトヘル様と、カイリファ様を。まだお小さいのに、お父様とお母様を捜すために、うんとがんばって来られたのですよ」
子供たちの細い指が、ルークの服にぎゅ、とくいこんだ。ルークは子供たちの背をそっとたたいた。

とんぼはDQ5のテーマのひとつに、「成長」があると思っています。成長につれて変わっていくこと、変わらないこと。今考えている二次のネタはそんなあたりになりそうです。

ただいまサイトのテスト中(8/31)

 こちらのサイトをミラーサイトと同じく、幅の狭いブラウザに対応するように造り直してアップしました。現在、サイト内をあちこちチェックしているところです。引越しするたびに思うのですが、なんだってワタシはこんなに駄文をたくさん書いたのやら。

実験の続き(8/19)

 前回の続きです。最後に「進撃の巨人」。キャラは主人公エレンと幼なじみであり同僚であるミカサとアルミンについて。エレンとアルミンをそれぞれロレサマのイメージにあてることにまったくとんぼは違和感がありませんでした。

 エレンのロレ役は、少々特殊かもしれません。人類に対する脅威であるハーゴンを憎み、殲滅を誓ってローレシア城から広大な世界へと旅立つ若者。今までローレシアの王子役には、王子らしいおおらかさとか陽性の坊ちゃん気質、また基本的に人類愛に近いキャラクターを設定していたのですが、エレンのような性格を配するとなるとかなり異質なロレ王子ができあがるだろうと思います。

サマル役については後ほど。ロレサマの役を先に振ってしまうと、残りの一人、女子のミカサがムーン姫役と言うことになります。なんか、すいません。いや待て、ミカサというキャラクタを性格付けされたムーン姫は、おそらく史上最強の魔女となりはしないか。ギガンテスだろうがサイクロプスだろうが、イオナズンを放って全員足止め、これ幸いとばかりにざくざく削いで削いで削ぎまくるお姫様。ロンダルキア雪原に映える赤いマフラー……惚れてしまいそうです。

ただしキャラとして見た場合、問題点がひとつ。ミカサのエレンに対する感情は何度も作中に描写されています。主人公とヒロインですから結ばれて当然ではありますが、(前の二つと比較して三角関係はこの場合まったく想定されていないようです)とんぼは彼女に関してなんとなく危ういものを感じています。かつての少女が幼なじみだった少年に抱く想いというより、どちらかというと母性愛、もっと言うと子ばなれできない母親の執着心に見えるのです。根拠は、エレンが死んだ(と思いこんだ)後、ミカサが太陽に照らされたザクロの実を見たあとに口にする一連のせりふです。正確ではありませんが、「ごめんなさい、死んだらもう、あなたのことを思い出せなくなってしまう」でしたでしょうか。このせりふの通りなら、死んだ(はずの)エレンはミカサに何度も思い出して欲しいと願っている、少なくともミカサはそう思っている、そんなふうに見受けられます。健全な男女関係にしてはどこか病んだ匂いを感じるのですが、はたして原作の展開に影響するかどうか。

アルミンのサマル役ですが、実はとんぼは前期のアルミンの見せ場のひとつ、たった一人の説得のシーンがとても好きです。シーンに課せられた制約がきわめて厳しい。巨人たちを憎み恐れる兵士たちの一団を、大砲がセットされ、砲撃第二段が始まる前までの短時間で、“エレンが敵ではない”と納得しなくてはならない。前には思考停止の兵士たち、背後には親友たち、手の中に武器はなく、信頼という名のプレッシャーを背負って。進撃~は、生きるか死ぬかというところまで研ぎ澄まされた、残酷な世界が特徴です。その中でアルミンは、腕力ではトップになれない運命をもちそれを自覚しているキャラです。生きるために彼は頭脳を必死で働かせることを選びました。そんなところがとんぼにとって、サマルトリアの王子のキャラそのものに見えたりしています。というわけでアルミンのサマル役はどハマリで、なんら改変を必要としません。(うちのサマルの、のんびり屋で天然ボケなところは差し引かなければなりませんが。)

★ここで青の~版DQ2の一場面(ベラヌールイベント)

 男は顔を上げた。理知的な顔の中で眼鏡が鏡のように相対する者の顔を移していた。
「よく帰ってきたな」
「帰って……?」
ローレシアの王子はその場に立ち尽くした。
二人の仲間と共にロンダルキアの大雪原を越えてハーゴン神殿へ突入した、と思った瞬間、彼はローレシアにいた。よく知った町なみ、だが兵士や商人、神父までが一様にハーゴンを讃えていた。見た目が故郷そっくりであるがゆえに、凄まじい違和感があった。
腕にぞくぞくと鳥肌がたってくるのを両手でつかんで抑えながら、彼は王の間へ急いだ。
「父さん……」
「もう安心だ。何も心配ない」
玉座に座っていた父はそう言った。唇は笑いの形だが、彼の目には泣いているように見えた。
「安心なはずないだろ?!母さんがどんな目に遭ったと思ってるんだ」
「わたしの誤解だった」
「!」
王子は、言葉も忘れてその場に硬直した。助けを求めてあたりを見回した。よく知っている大臣や警備兵は、父の言葉に何の反応もせずに無表情にこちらを見ていた。
「こんなの、嘘だ!」
目を見開き、そう吐き捨てた。
「もうハーゴン様と戦おうなどと、ばかげたことを考えるでないぞ」
「いやだっ」
父は立ち上がった。眼鏡の奥から、冷たい瞳が見下ろした。
「ここに、いなさい」
視界の隅で兵士が動いたのがわかった。誰かの腕が自分の肩をとらえた。
「さわるなっ」
腕を振り回そうとしたとき、誰かが叫んだ。
「待って、エレン、ぼくだ!」
エレンは動きをとめた。
「おちついて、エレン。あの人は、イェーガー先生じゃない」
背中に抱きついているのがアルミンだと、エレンはやっと理解した。
「父さんじゃない?」
「エレンのお父さんは、行方不明だ。そうだろ?」
……今からおまえに
「そうだ」
……記憶障害が
「父さんじゃない。なら、誰だ」
身体を拘束している力がゆるんだ。
「落ち着いて。よく見て」
王も大臣も、貴族も兵士も、ただ無表情にこちらを見ていた。見ているだけだった。
「たぶん、話しかければ応えるようになってる。でもそれだけだ」
確信をもってアルミンの声が続けた。
「ゆっくり下がろう。ここを出るんだ」
二人はあとずさった。
「どこへ行くのだ、我が子よ」
エレンはためらった。
「ぼくをおぼえていますか、ローレシア王」
が、彼はアルミンを無視した。
「一度お邪魔しましたね。ぼくを覚えていないのですか?」
「ここにいなさい、何も心配はない」
父の姿をした男は、それだけを繰り返した。
エレンは、親友の手をぐっと握った。
「あんたはここにいればいい。おれたちは、出て行く」
そう言うときびすを返した。
「行こう、ミカサを探して、一緒に脱出だ」
いくつもの視線が二人を追いかけてきた。だが、実力で止めようとする者はいなかった。

 実は↓で実験と称してお遊びをやったあと、相棒にやっぱ不自然と言われてしまいました。とんぼもちょっと反省しています。もうやらないと思うのですが、トリオのバリエーションというのはけっこうるもんだとわかっただけでも収穫でございました。おつきあいありがとうございました。

キャラ三人による芝居⇒DQ2トリオの実験(8/15)

 お盆をいかがおすごしでしょうか。関東地方は猛暑に見舞われております。本日はこのあいだちょっと振った、DQ2ネタ。

 だいぶ前のことですが、DQ2版の百質をやったことがありました。(ドラクエ2キャラに33×3+1の質問) そのときに、メインキャラが男子二人、女子一人というお話があると(このときはハリー・ポッターでした)、頭の中でドラクエ2に変換してしまうみたいなことを書いております。 その癖は今でもときどき出てくるのですが、最近相棒と話をしていたときにそんな流れになりまして。

 ネタは「青の祓魔師」、「ちはやふる」、「進撃の巨人」です。とんぼはいずれもアニメやコミックスで途中まで確認しているだけなので、勘違いがあったら申し訳ないです。またこれらの作品と作者様方に他意はなく、優劣を決めるつもりもありません。とはいえ、これから好き勝手に語りますので嫌な予感のする方はスルーしてください。また、これらの作品をぜんぜん知らないし興味ないという方もどうかパスでお願いします。

 好き勝手に、というのは、その「男子二人、女子一人」の構成をDQ2トリオにあてはめてみたらどんなトリオができあがるか見てみよう!というもの。

 まず青の~では、男子二人の構成は奥村燐、奥村雪男、女子は杜村しえみとなります。さて、DQ2トリオにあてたとき、女子は自動的にムーン姫になりますが、男子二人が問題です。どちらがローレシアの王子で、どちらがサマルトリアの王子なのか?ちなみに青の~では男子二人は双子の兄弟で燐が兄、雪男が弟。ロレサマが兄弟!というのは本編ではありえない設定ですが、そこはそれ、二次ですから双子の片っぽを兄弟王家へ養子にやったとか、手はいろいろありますので。ここはやはり奥村燐のほうがロレ君の役だろうと思います。脳天気にして腕力が強く魔剣の使い手、悪魔系に親和力があり、かつ"魔王をぶっ飛ばす"ことを念願としている彼のロレ役はたいへんにハマります。

 一方、自制心が強くいろいろな意味で秀才であり、自身の血統の悩み、兄への劣等感?などの感情を内に籠めてしまいやすい弟、雪男は、けっこう立派なサマル王子になりそうな予感がしています。しえみ=ムーンは、回復支援専門の魔女ということになりますが、魔女の名が似合わないほど無邪気な少女です。(そして、やっかいなことに男子二人にとって恋愛対象となりうる存在です。)

★ここで青の~版DQ2の一場面(ベラヌールイベント)
「自分の体のことは」
と彼は眼鏡をはずしてつぶやいた。
「自分が一番わかる。ぼくのことは、もうあきらめたほうがいい」
「そんなこと、ないよっ」
柔らかなほほに涙の筋をひいて、シエミは叫んだ。
「ユキちゃんがあきらめるなんて、だめ。大丈夫、必ず助けるから!ね?」
と、最後にシエミは振り返って同意を求めた。
「あたりまえだっ」
リンは強い視線でベッドに横たわるユキオをにらみつけた。
「何弱気になってんだ。ふざけたことぬかすとぶっとばすぞ」
シエミはベッドの脇にひざを突き、自分の手で病人の片手をつつみこんだ。
「待ってて。あたし、わかるの。世界樹の葉を持ってくる」
「場所、わかんのか?」
植物系精霊の召喚術に長けた召喚師は、自信をこめた笑顔を見せた。
「うん!」
「聞いた通りだ。シエミと二人で採って来るから、いいか、おとなしくしてろよ?」
何とも言えない表情でユキオは二人を見上げた。
「シエミと二人で、か」
兄さんと言い掛けてユキオは口ごもった。
「……気をつけて。それと、危なくなったら自重してよ」
おう!と元気よく答えて彼らはベラヌールの宿を飛び出していった。
無人になった室内で、ユキオは痛みをこらえて寝返りを打ち、枕に顔を押し当てた。

 さて、「ちはやふる」ですが、こちらは競技かるたをテーマにした作品で高校のかるた部が舞台です。とんぼの好きなキャラはたくさんいますが、メインキャラとしてピックアップするのは主人公の少女綾瀬千早、幼なじみ真島太一、同じく綿谷新。ふつうならムーン姫に設定したい女子キャラ千早は見事にスポ根もののヒロインで、ほとんどロレ君と化しています。その熱意、根性、闘争本能、天賦の才とさらなる努力、そして強調はされませんが、かるた部を引っ張るカリスマ性をもって、ほぼ勇者に決定、と言いたいところですがDQ3じゃなくて2なので、型破りのムーン姫と考えます。ムーンペタイベントでムーン姫が呪いで犬となるイベントがありますね。ちはやムーンの迷い犬は、すごく素直で大きな目を輝かせ、しっぽびしびし振って王子たちに寄ってくるんじゃないでしょうか。

残りは男子二人ですが、では、サマル君はどちらでしょう。たいへんに悩むところですが、太一ではないかと思っています。最初「新より強くはなれない」「千早が強くなればそれでいい」と思っていた彼が、自分自身の意志で強さを求め、団体戦で千早をフォローして成長していく姿は感動的でした。太一の性格を与えられたサマル王子は、きっと苦労人です。自分の悩みをのみこんで、感情の起伏が激しいちはやムーンと、後述の問題ありなロレ王子をなんとかまとめる仕事に身も心もすり切れるでしょうが、たとえばその二人がラリホーか何かで戦闘できないときはひそかに身につけた実力をモンスター相手に発揮してくれる、たよりになるキャラだと思います。

 もう一人のキャラ、新ですが、ローレシアの王子に推すには少々難ありです。新は、祖父の死という傷を心に抱えて一度戦線を離脱するが、その祖父譲りの才能を秘めたストイックで無口(+眼鏡)なキャラ。主人公たるロレ君が戦線離脱はほとんど不可能に近いのですが、何らかの理由でローレシアへ還ってしまう。しかし祖国復興をめざして懸命にがんばるちはやムーンの姿が次第に彼を戦いの場へ向かわせる……。そう思うとドラマチックな二次ができそうではあります。

★ここでちはやふる版DQ2の一場面(風の塔イベント)
振った槍はモンスターの体液を紫色の飛沫として壁へ飛ばした。
「あ……」
たった、一撃。強い。目を見張るほど強い。モンスターの身体を貫くにはものすごい剛腕が必要だと知っているが、彼が手にしているのは、別に非凡な武器ではなく、単なる鉄の槍だった。
「俺と、同じなのに」
頭がくらくらして寒気がするのは血を流しすぎたためだろうか。そうではない、とタイチは知っている。チハヤが魔法で弱らせ、自分が二度、三度と攻撃しなくては倒せないモンスターを一撃で屠る力を、彼と自分との力量の差を、目の当たりにしたためだった。
「アラタ」
チハヤがつぶやいた。
青い人影は片手でゴーグルをはねあげてこちらをふりむいた。
「やっぱり!アラタだっ!」
「何やっとるんや、こんなとこで。とっくに」
ルプガナへ渡ったんとちがうの、と言おうとしたのだろう。だが、チハヤはとびついた。
「アラター、アラタ、アラタ、アラタ」
仔犬の仕草そのままに、だきついてぐしぐしと顔をこすりつけた。
「戻ってきてくれたんだ……あたし」
輝くような笑顔を彼女は向けた。
「うれしいっ!」
なんのためらいも屈託もない、チハヤ特有の笑顔。至近距離からそれを浴びて、アラタの頬がすっと染まった。
「風のマントがいるの。それがないと、ドラゴンの角を渡れないのっ」
ああ、とアラタは納得したようにつぶやき、そして困ったような顔でタイチを見た。
「マント、あったんか」
「いや」
まるでずっといっしょに旅をしてきたような聞き方だった。
「けど、見当はついてる」
深く呼吸し、ゆっくり吐いて、タイチは言った。
「いっしょに探してくれないか」
ぱっとチハヤの顔が輝く。そしてアラタの顔が、またほんのり染まっていった。

お粗末さまです。ちょっと長くなりましたので進撃バージョンはまた今度。えーとちゃんと↓のネタも進めてます。

初心に還りまして(8/8)

生存確認です。こんにちわ。というか、え~、やっとなんか書き始めたので日記にしゃしゃり出てみました。DQ5ネタで何かつくろうと思っていて、頭っから迷路につっこんでぐるんぐるんしていたのですが、ついに初心に還ってみようと思いました。↓実は、今まで一度も書いたことのないシーンです。

 かちゃ、と音がした。どきりとしてヘンリーは硬直した。あいつか?!
第一王子の私室には、もともと鍵がない。だからちびヘンリーには、誰も入るなと命令する以外にプライバシーを確保する術がないのだ。
扉はそろそろと開いた。
誰も入ってこない、と思った次の瞬間、ふみ~と鳴き声がした。自然に視線を下げたとき、ちょっと風変わりな猫と、黒い髪の男の子が、扉の隙間からこちらを見ているのに気づいた。
「だれだ、おまえは」
大きな黒い目の子供だった。不思議そうな顔でこちらを見ていた。自分と同じくらいか、ちょっと下、とヘンリーは見当をつけた。
よくヘンリーは大人たちからお友達をあてがわれる。ヘンリーはオトモダチなどまっぴらだった。だって、俺には子分どもがいるし!
身分が高く、身なりがよく、気取ったしゃべりかたで親に仕込まれた反応しかしないオトモダチより、厨房や厩舎の下働きをしている少年たちと遊び回っているほうがヘンリーは楽しかった。さて、こいつはどっちだ?
着ている服はそんなに上等じゃない、とヘンリーは思った。が、こちらを見ている顔だちは意外なほど整っている。皿洗いのハナタレのような鈍重なツラとは違った。
「あの」
とその子は言った。その瞬間、ヘンリーはひらめいた。
「あ、わかったぞ。親父に呼ばれてお城にきたパパスとかいうヤツの息子だろう!」
その子供とパパスの共通点は明らかだった。まだ小さなヘンリーにはちゃんと表現できなかったが、背を丸めずにすっと伸ばし、緊張感を絶やさないのに深い包容力のある、そのたたずまいが同じなのだ。魂の高貴と戦士の資質を、幼いながらに感じ取ったのかもしれなかった。
ぽやぁとパパスの息子は笑った。邪気のまったくない、うれしそうな笑顔で、彼はこくんとうなずいた。にこにこにこにこ……と、その子は笑っていた。
なんだ、こいつ、とちびヘンリーは唇を尖らせ眉を寄せて考え込んだ。調子が狂うぜ、まったく!親子そろってこちらのペースを乱してくる。主導権を取り返すために、ちびヘンリーは腰に両手をあて、わざと挑発的に言った。
「オレはこの国の王子、王様のつぎにえらいんだ。オレの子分にしてやろうか?」
第一王子のご学友になるためにやってくるやつには、ちびヘンリーはまずこの問いをぶつけることにしていた。答え方で、そいつが何をどう言い含められて来たのか推測できるからだった。
はい、あなたの忠実な子分になります、という奴はまだかわいげのあるほうだった。いいえ、子分はけっこう、あなたの友になりたいのです、孤独な王子よ、と来る奴は腹に一物ある。そして、何をいっているのです、王子はあなた一人ではなく、弟君デール殿下がおいでです、と来た日には、確実にやばい。
どう答えるかな、と思って見ていると、パパスの息子は真剣に考え込んだ。
「子分じゃないと、だめ?」
「オトモダチはまにあってる。子分なら募集中だ」
「う~んと、でも、コブンってよくわからないよ。一緒に遊ぶのは友達じゃないの?」
そっか、こいつ、一緒に遊ぶ友達がいるのか。まっすぐな、素直な瞳。その手は足下の猫の背をなでている。なぜかトサカのあるその猫は、飼い主の足に体をこすりつけて甘えていた。
「ぼくとビアンカとプックルは友達なんだ」
「はーん?よく聞こえんなあ!」
なぜか、いらっとした。
「もういっかい言うぞ!子分になるのか、ならないのか!」
どうして怒るの?ちょっと首を傾げ、パパスの息子は不思議そうにそう言った。
「ぼくは、きみを苛めてないのに」
怒りのあまり、ひゅっと音を立ててヘンリーは呼吸を飲み込んだ。
「もういっかい……!」
こくんとその子はうなずいた。
「ああ、わかった。怒ってるんじゃなくて、怖がってるだけなんだ。ほんとはいい子なんだね」
にこ、とその子は笑った。見ていると吸い込まれそうな、不思議な瞳だった。
「いいよ。友達どうしのつきあいが怖いなら、ぼくが子分になってあげる」
あっ、とヘンリーは目を見張った。こいつ、見抜いた!

DQ5少年時代、ラインハットイベント冒頭の、幼い主人公とちびヘンリーが出会うシーンです。まじで書いてなかったんかい、>とんぼ……。今考えているのはこの二人のための10のお題のラスト「親分子分」。実は、友達同士の間に裏切りがあるとしたら、とずっと考え続けていましたが、特に青年時代になると裏切りは非常に持ち込みにくいです。そこをなんとかしようと模索中。でもゆっくり走りだしました。追伸:生きてます。あと、DQ2トリオのことで頭ン中でヘンなこと思いついちゃったので、そのうち書きます。

不具合試行錯誤(7/24)

『花に鳴くうぐいす』のフォントのことでコメントを下さった方、お返事遅くなりました。第一話は元ネタ「ホワイトレター」の歌詞のみを太字、地の小説の部分を通常のフォント、というスタイルを設定していて、意図的にすべて太字というわけではないです。これまで確認したところでは一話まるまる太字にはなっていないのですが、確認しきれないブラウザもありますので、もし全部太字になってしまっていたら申し訳ありません。とりあえず、スタイルを区切る終了タグをきちんと直して再アップしてみました。へぼなホームページ作りですみません。ご指摘ありがとうございました。

拍手御礼(7/19)

あの、このところ拍手いただきましてどうもありがとうございます。新作はもとより、日記もめったに更新してないのにどうしてぱちぱちしていただけたのか、とんぼにもよくわかっていませんが、とにもかくにもありがとうございます。

>素敵なお話を~の方、いらっしゃいませ。DQ2のお話を読んでくださってありがとうございます。DQ2系はかれこれ12年にわたって一年に一本づつくらいのスローペースでつくってきました。あの三人はほとんど脳内家族となっています。お気に入りと言っていただいてうれしいです。新作、ロンダルキア編は今ちょっと詰まっていますが、きっと書きあげます。また遊びに来て下さい。

梅雨の候、コメントありがとうです(6/21)

>萌黄さま、こんにちわ!こちらは暑いところに雨が降って、ひどくムシムシしています。本、持ってらっしゃいました?うちにあるのは「モンスター物語」と「アイテム物語」なんですが、買った時期が時期だったので、両方ともロト編なんです。天空編もあるはずなんですが、手に入りませんでした。ピサロナイトのアドンはそちらかもしれませんね。さて宗教ネタ、どう転ぶかとんぼにもわかりませんが、自作語りにつき合ってくださる方がいるとモチベーションあがりますです。またせっせとひねくってきますね。コメントありがとうございました。

モチベーション↑(6/15)

>いつもながらの~の方、えー、冷や汗かきながらお礼申し上げます。想像力というか妄想力はあるかもしれません。明日雨が降らなかったら、また図書館へ行ってこようと思います。いつか作品という実をつけることを祈りつつ。

自作語りしていいですか(6/13)

だいぶ前のことですが、ハーゴンの台詞を書きぬいたことがありました。日記を見ると、2011年の10月12日となっていました。そのとき、ハーゴンは実は本気で世界の人々を幸せにしたかったのではないか、という感想をもったことが書いてあります。で、現在、DQ5、DQ2ネタのために、カルト教団について勉強しています。その過程で教祖とその仲間についての話が出てきて興味深いと思いました。元ネタはあのオウム真理教の教祖と上級幹部たち。

 新興宗教ではない従来の宗教でも、教祖は弟子たちに囲まれているというイメージを持っています。キリストと十二使徒とか、釈迦と十大弟子とか。イスラム教はわかりません、ごめんなさい。で、もちろん大神官ハーゴンが教祖の役ですね。すると高弟にあたるのは誰か。イメージでは、ロンダルキアのハーゴン神殿を守る三大悪魔、アトラス、バズズ、ベリアルでしょうか。

ここに「モンスター物語」(1989年エニックス)という本があります。なんと本のあとのほうにハーゴン以下の組織図が書いてありました。上記の三大悪魔に加えて悪魔神官を入れて四大幹部としています。悪魔神官というのは、ハーゴンスタイルのポンチョ(胸にドラキーっぽいマーク付き)を着て頭に角があり、トゲつきメイスを両手で頭上に構えているモンスターのこと。系列下位モンスターに「地獄の使い」「妖術師」「きとう師」「魔術師」などがいます。組織図では神官グループの名を与えられて人間世界で布教活動をしているという設定になっていました。やつらはすべて似たようなポンチョを着て顔をすっぽり覆う仮面をつけています。だいぶ前にドラクエ二次仲間の方が「仮面の下は人間なのではないか」という指摘をされていました。

もし、下級神官が人間だとしたら、上級幹部も人間なのでは?悪魔神官=人間。とすると、アトラス、バズズ、ベリアルも人間だった可能性がありはしないか。もちろん似ても似つかぬ姿になっていますが、それはもともと人間だった幹部に異界から召喚した悪魔を乗り移らせた結果ではないでしょうか。この三人を追いかけてハーゴンもまた別の存在を召喚して憑依させる計画だった。誰を?もちろん、破壊の神シドーを。

ハーゴンと、アトラス、バズズ、ベリアル。四人が全員人間だった過去があったとしたら、どんな姿だったのか。異形の存在にふさわしい悪党だった、と考えるより(独善的ではあれ)正義感にあふれたハーゴン青年と彼を慕い、彼を信じ、行動をともにする三人(または悪魔神官となった者を入れて4人)の若者をとんぼはイメージしています。もしかしたらハーゴンの使徒たちの一人は女性だったかもしれません。

ハーゴンの布教は、結果的に失敗しています。DQ2世界ではハーゴンの教えに帰依したという者がほとんど見当たらないのですから。それが原因で彼はロンダルキアにひきこもってしまったのでは、と思うのですが。ただ世界に二か所、ハーゴンがまちがいなく訪れたと思える場所があります。ひとつはムーンブルグ。ここで目撃されていますから。

もうひとつがローレシアです。というのも、ハーゴン神殿一階につくりあげた幻想のローレシアがたいへん真実に迫っていたからです。ロレ王子の頭の中から記憶を引き出したという可能性もありますが、若き日のハーゴンがローレシアを訪れたという可能性も捨てがたいと思っています。ハーゴンは何しに行った?当然布教ではないでしょうか?しかしローレシアはハーゴンの教えに染まってはいません(地下に居た悪魔神官は別として)。阻止したのは誰なのか。若き日のローレシア王、おそらくロレ君のお父さんではないでしょうか。ハーゴンの幻影の中でハーゴンをじつにきもちのいい人、と呼んだあのローレシア王です。もしかしたら現実にはハーゴンと若きローレシア王は神学論争をして、ハーゴンが負けたのではないか、と想像しています。もしかしたらその場にサマルトリアやムーンブルグ王もいたかもしれません。論破したのがムーンブルグ王だとすれば、ハーゴンが逆恨みした可能性もあるのではないでしょうか。

長々と自作語りをすいません。こんなところまで読んでくださってありがとうございました。

>10日の”いつも楽しく~”の方、お返事が遅くなりましてすみません。たまに日記に吐き出しにきたところ、思いがけない応援をいただいて感激しています。最近ちゃんと更新していなくてごめんなさい。これからもよろしくお願いいたします。

コメント御礼(5/19)

>お勉強~の方、激励ありがとうございます。オウムの本を読んでみると宣言したのですが、やっぱりけっこう難しくて、めげていたところです。ただ何度も、「カルトに傾倒するのはヘンなやつだから、ではなく、普通の人間がはまってヘンになっていく」という過程が描かれていて怖かったです。なんとかネタにすべく育ててみますので、よろしくお願いします。

ただいま勉強中(5/16)

ほとんど一カ月も黙りこくっていたようですみません。拍手などで応援くださった方々、いつもありがとうございます。このところとんぼは、作品のための予習に励んでおります。ネタはDQ5、DQ2両方あるのですが、奇しくも敵役が宗教教団なのですね。ご存知光の教団と、ハーゴン教団というわけです。作中どちらも魔界の手先が黒幕となっていたため、二次創作でも最初は悪魔系の悪役を設定していました。が、相棒の青とんぼから、それは違うんじゃないか、というダメだしがきました。「もともと普通の人間がカルトに染まっちゃうから怖いんじゃね?」なるほど、もっともです。というわけでカルトについて勉強中です。いちおう、オウム真理教についての本を読んでみようと思っていますが、相棒の推薦はジョジョの奇妙な冒険第六部だそうです。確かにディオ様はカリスマですが。

DQ5ネタですが、キーアイテムとして「イブールの本」を考えています。あったはずのイベントが削られたのではないか、と言われている、効果がまったくないアイテムのことで、ルラフェンで入手できます。買値、売値ともたしか3000G。この本を売っている女性の正体は?などと、ただいま鋭意妄想中です。気長にお待ちいただければ幸いです。

電気羊はアンドロイドの夢を見るか?(4/18)

>久しぶりに~の方、いらっしゃいませ。このところ少々留守をしておりましたのでお返事が遅くなりまして申し訳ありません。拙作には目を通していただきましてどうもありがとうございます。DQ5とボカロ両方お好きな方においでいただきまして、これほどうれしいことはありません。(実はボカロ二次のほうは、久々に完結してもまったくコメントをいただいていない作品となりました。あっれ~と思っていたのですが、よく考えたらネタがネタなもんでコメントしずらいだろうと思いなおしました。“いい殺しっぷりでしたねえ!”とはコメントできませんわねえ……。)

御指名いただきました「大都会の片隅で」の続編ですが、確かにDQ5の世界をそのまま未来へ延長する、ということになりますね。あのSSを書いた時はそれほど考えていなかったのですが、当然その未来にはグランバニアがあるはず。たぶんテルパドールも王国として存続していると思います。でもメダル王の国はどうなる?メダル王国を別としても、DQ5世界には王国が三つしかないわけです。国の数が少なすぎる。もしかしたらDQ2におけるアレフガルドのように、あの世界はその外側にもっと巨大な面積によって取り巻かれている可能性すらあります。

さらに今回ご指摘をいただきました通り、モンスターの存在があるじゃないですか。他のDQシリーズはいざ知らず、いやしくもDQ5主人公が出てくるにもかかわらずモンスターなしというのはありえるでしょうか?、いや、ない!ついでに、魔法の扱いをどうしましょう?いやいやいや、世界をひとつまるごとつくるに等しい作業になりそうです。さすがにこの日記で「続編書きますよ~」と無責任に言えませんが、同時にそんなファンタジックな“現代”の大都会を細かく設定するかと思うと、重症設定厨の血がたぎる思いがしております。そのうち、としか言えなくてすみません。でもいつかそのうち、大都会の続きに挑戦してみたいと思っています。

待った―、もうひとつ王国があった、魔界のピサロさんちがあった!魔族は現代の都市生活に順応できるのでしょうか?案外いけそうな気がしています。脳天気魔王はアンドロイドのスマホを買うか?レスで勝手に盛り上がって申し訳ありません。でもわくわくするようなコメントを、どうもありがとうございました。

また今度♪(4/8)

ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」最終話アップしました。全八話、今まで書いた中で最長のボカロ話となりましたが、なんとか最後までこぎつけました。拍手その他で応援して下さったみなさま、本当にありがとうございました。ボカロ二次は、またよさげなネタが出てきたらお話を書いてみたいと思っています。というのを言いわけにまた動画サイトへ入り浸ってきましょう。

DQのは↓で書いたロンダルキア編と、別にもう一つDQ5でひとつネタを脳内でこねくり回しています。しばらくヘンリー書いてないもんですから、つい……。だいぶ前に既存の時代小説、藤沢周平の「夜鷹斬り」をラインハットへ移してみたというブツがありました。今回はそのときダブルパロ候補にあがっていた別の作品をもとに構想しています。

どちらも形になりそうならまた日記に書いてみますね。しばらくはネタを育て、かつ充電期間とさせていただきたいと思います。ではまた、そのうちに。

想像するだけならタダ(3/28)

↓の書き込みに出てくる同居人、早くも帰っていきました。ああ~、一人っていいなあ。神に誓って追い出したわけではなく、来た時と同様、突然の事情の変化です。それはさておき、この10日のあいだ、想像するだけならタダというわけで、ひたすらロンダルキアのことを考えていました。

たぶんロンダルキア編は五つの戦闘で構成することになります。おなじみアトラス、バズズ、ベリアル、そしてハーゴン、最後にシドーの順ですね。戦闘と戦闘のあいまにインターバルを置き、4ないし5のインターバルをつなげることでひとつの謎解きにできないかと思っています。謎……「なぜローレシアの王子はMPがないのか」。探偵役は当然サマル君です。ただしここに大問題発生。

サマルトリアの王子である以上、ロンダルキア編では見せ場があるはず。はい、メガンテの発動シーンです。それをどこに使うか?で、使ってしまったら彼は退場しなくてはなりません。生き返らせるとしたら世界樹の葉に頼るか、またはムーン姫がザオリクを覚えている必要があります。SFC版、FC版、どちらに準拠するか?

解決の一つとして、メガンテを使うのをシドー戦までひっぱるか。しかし、さすがにシドーにメガンテというのは無駄だとわかってるし……。それを言えば、そもそもボスラッシュですからね、ロンダルキアは。

うむむ。またそのうち、ロンダルキア編準備ページでもつくってひねくりまわしてみようかなと思います。

忘れてた、ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」第七話アップしました。次回、最終回ですよ~。やっとここまでこぎつけました。

まるで夜中にやばい本を隠れ読むように(3/18)

ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」第六話アップしました。実は我が家に同居人が増えました。めでたい系の話ではなく、とんぼが二次を書いていることを知られたくない人です。まあ、同居と言っても期間限定ですけど。というわけで、実にこそこそアップしております。でも「不思議の~」は最後まで書きますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

追記:捨てる神あれば、拾う神あり、かもしれません。落ち込んでいるところにうれしいコメントいただきました。

>今更ながら~の方、いらっしゃいませ。DQ2好き様はいつでも歓迎です。サマル王子はほんとにいろんな解釈のあるキャラですが、イメージ通りと言っていただいてうれしかったです。このあいだちょうど二次創作でDQ2町めぐりを終了したところです。うちの場合、二次で書いた順番がクエストの順番とちがってばらばらになってます。どうもすみません。

とりいそぎ(3/8)

ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」第五話アップしました。本日少々多忙につき、御報告まで。あとこのところ拍手たくさんいただいています。燃料として重宝しております、ありがとう。

殺しのバリエーション(2/26)

ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」第四話アップしました。三話から引き続き、せっせと殺しに励んでおります。しかし想像力の貧困とは恐ろしいもので殺しのネタが尽きてしまいそうです。実は最初の構想ではちゃんと双子人形も殺しにかかわることにしていたのですが、凶器というか手段というか、バリエーションを思いつかなかったのでやめました。あとは毒殺か突き落としか。やっぱりとんぼは推理小説には向いてないのだと思います。それなのにどうしてBENの二次書いてるんでしょうね……orz.

どうしたら家にっ♪(2/22)

 先日からずっと考え続けています……というのも、今書いている二次創作小説の「Bad∞End∞Night」、なんと一次のほうの作者様が続きをアップして下さいました。次々と燃料が来るなんて、これだからボカロ系二次はやめられません。いえ、別にとんぼのためにアップして下さったわけじゃないですが、それでも「Twilight∞Night」、とてもわくわくしています。新しいPVがすごくかわいいし、こわい。イラストは磨きがかかっているし、曲はダークなのに浮き浮きする、いかにも∞世界だという気がしてたいへん楽しかったです。「今宵、時間は進む、舞台は進む」のあたりは、何度も聞いているうちについつい口ずさんでしまいました。

 もともと二次の「不思議の館へようこそ」は自分でも真犯人がわかったから書いているわけじゃありませんで、つまりゲーム「弟切草」にとんでもなエンドがたくさんあるようにこんなのもありかなというエンドを考えてみただけです。というわけで、いちおう二次創作「不思議の~」は前二作「Bad∞End∞Night」、「Crazy∞Night」を基本に進める予定ですが、ちょこっと「Twilight∞Night」が入ってもいいですかね?というか、入れてみたくて指がわきわきしております。さあ、どうしましょうか……と、とりあえずそのシーンまで筋を運んでいかないと。がんばってきます。

クレイジーナイト進行中(2/16)

ボカロ系二次創作「不思議の館へようこそ」第三話アップしました。このあいだわけあって調べたのですが、なぜかこの連載の第六話「セクションNo.564」が盛大に呼び出されているようです。とんぼは連載の時、ページを先に造ってからあとで文章を載せるようにしています。ページとページの間のリンクを先に確認するためです。今は第三話なので、第六話はまだできていません。まことに申し訳ないです。ちなみに好奇心のある方に申し上げますが、第六話はあなたが御考えになった通りの展開になる予定です。564、という番号は、その、わかり安さ重視でつけました。

拍手御礼(2/12)

>初めまして~、の方、こんにちわ。とんぼの小説読んでくださってありがとうございます。ドラクエ実際にプレイした方に感想いただくととりわけうれしいです。「デルコンダル」は、「エルフの時代」は、実際のゲームとの間に違和感なかったでしょうか?古い作品なんですが、読んでいただいたと聞いて心があったかいです。
>うまく伝えられなくて、いえいえ、とんぼには十分伝わってます。またドラクエ話を書きたいという気持ちをぐっと押していただきました。これからもがんばります。よろしくお願いします。

続き入りました(2/6)

小説「Bad∞End∞Night」第二話アップしました。いろいろ言いわけしたいことはやまほどありますが、連載が終わったら最後にまとめて書きたいと思います。「このあとけっこうオリジくさいです、ごめんなさい」とかね。

おそれいります(1/28)

↓の書き込みのせいか、温かい拍手をいただきました。みなさん、お気づかいおそれいります。気持ちをぐっと持ち直して、新作がんばってきます。

>そらはちさま、いらっしゃいませ。12年になりますかね。いやいや……本当に長いおつきあいありがとうございます。今までたどってきた迷走も踏んだドジも全部ご存知の方には隠しごとも何もありません。これからもどうかよろしくお願いします。

ありがとう(1/26)

2001年の今日、サイト「王宮のトランペット」がスタートしました。暦はめぐり、今年もまたこの日がやってきました。こんなに長いことサイトを運営するとは、感無量です。ほんとにありがとう。一人だったら、きっとここまで来られなかったでしょう。

あの時からネットの回線の種類やホームページの記述がぐっと変わり、当時は予想もできなかったスマホ、そしてブログにツィッター、フェイスブックが隆盛していますが、とんぼのやっていることは20世紀のはじめと同じように、またはもっと昔と同様に、字を書いて物語を綴ることだけです。ほんとにそれだけですが、とんぼにとっては世界で一番楽しい遊び場なのです。

お付き合いくださるみなさん、どうか楽しんでいってください。少しでも感謝の気持ちが伝わればうれしいです。

追伸:新作始めました。小説Bad∞End∞Night「不思議の館へようこそ」です。どうぞよろしく。

拍手御礼(1/12)

>ボカロ小説~の方、ネタがネタですので、悪戦苦闘しています。今まではだいたい三話くらいで造っていたのですが、もうちょっと長くなりそうです。場合によっては目次ページも変えるかも。拍手でやる気をいただきました。どうもありがとうございました。

生存報告(1/10)

年も明け、みなさまいかがおすごしでしょうか。とんぼは今月からアップ予定のボカロ系二次創作の準備に励んでおります。アップ開始は当サイトの開設記念日である1/26を予定しております。ボカロ系ネタは準備ページを造る習慣はなかったのですが、言いわけしたい気分でいっぱいです。少々難ありと思ってお読みいただければ幸いです。

さて、現在思うところありまして、古いDSを出してきてDQ5プレイ中です。↓の書き込みで、なぜヘンリーがトヘロス使いなのか、という疑問を呈しておりますが、その確認も兼ねております。一度プレイヤーキャラとしてのヘンリーについて考察をやったことがありました。そのときの原稿や台詞集なども、ミラーサイト搬入を兼ねてチェックしてみたのですが、考えがまとまったとは言いにくいものがあります。気長にやってみようと思います。ちなみに、現在ミラーサイトへDQ5系二次「王宮のトランペット」を流し込んでいます。なんでこんなにいっぱいあるんだよ、くそ!と、何度目かにぼやいております。

まものの けはいが きえた(1/2)

>寿々さま、初めまして。「トヘロス」とヘンリーについてはネット上でいろいろあるみたいですが、まじめな御意見として拝聴します。おっしゃる通り、トヘロスはよく勇者が覚える呪文だというイメージがあります。ちょっと調べたところ、1,3,4,5,8の勇者たちがトヘロス使いでした。その他に6のレンジャー、7の吟遊詩人、4のピサロ、そしていくつかのモンスターが使い手になるようです。

どうして5主がトヘロスを覚えないのに、ヘンリーが覚えるんでしょう。確かにちょっと不思議な気がします。この件、考察の材料としてけっこう深い。何か引き出せるような気がしますので、それまでお返事を待っていただけますでしょうか。お正月早々、二次創作魂に響くようなネタをいただきました。どうもありがとうございました。

あけましておめでとうございます(1/1)

さきほど日記のページを交換して、更新の記録を改めてきました。去年はDQ5系、DQ2系それぞれ一作づつしかアップしてないことを思い知りました。今年はもう少しこまめにアップできるといいなと思っています。頭の中には、いろんなネタがぴょこぴょこしている状態です。今年も引き続き、「こんなネタは?」みたいなアドバイスは歓迎しております。

今年の最初は、ボカロ二次からの予定です。めどがついたらぼちぼち行きますので、気長にお待ちください。本年もよろしくお願い申し上げます。