次回予告

ナイトプライド

で、このあとのグレイグさん↓。というわけで、次回は対決前夜となります。DQ11本編の浜辺でシルビアと11主が交わす会話を、視点がグレイグなので前夜のキャンプでシルビアとグレイグが交わしている感じです。

 気付いたとき、グレイグはキャンプにいた。
 世助けパレードはソルティコを目指している。今朝プチャラオ村郊外でシルビアが引退を宣言し、そのままソルティコへ行くことになったのは、グレイグも覚えていた。
 だが、そのあとの記憶がどうにもこうにも定かでない。まったくの空白だった。
「グレイグさん、大丈夫?」
イレブンが夕食の椀とパンのかたまりを手渡してくれた。ようやくグレイグの耳にもキャンプ地の賑わいが聞こえてきた。パレードボーイズは相変わらずきゃっきゃっとはしゃぎながらキャンプの準備をやっていた。
「あ、ああ。イレブンか。すまん」
目の前にはゆらめく焚き火があり、大鍋から料理の匂いも漂っている。今の今まで、グレイグの意識からそのあたりの現実がすべて消え去っていた。
「グレイグよ」
と背後からロウが声をかけた。
「何か食べた方がよいぞ?おぬし今日一日、完全に魂がぬけとった」
「まことに申し訳」
「謝るひまがあったら食べて体力をつけんかい。明日はソルティコで怒れる剣神と対面するんじゃ」
ロウは眉をひそめ、ふーと息を吐きだした。
「ちょっとした修羅場じゃろうて」

ナイトプライド

第六話 本気でそんな無茶をやる気か

2018年10月25日(木)アップ予定


バード・オブ・パラダイス

作中に登場の「ベネディクトさま」は、「ナイトプライド」冒頭に登場の老人です。というより、DQ11本編でクエスト「騎士の誇りを取り戻せ」を依頼してくる人です。さてこの次は一年の時が進みまして、ねつ造も炸裂いたします。ソルティコ騎士団創立記念祭の馬揃えで、騎士たちは従者を十四歳以上の門下生から採用する、という架空の叙任システムです↓。★「バード・オブ・パラダイス」は全話外部サイト(pixiv)へ投稿予定です。

「従者は騎士への第一歩だ。従者に選ばれた者は主人役の騎士について一対一で実技を見学し、実践的な指導を受ける機会が与えられる。抜擢を受けたらぜひ全力を尽くしてもらいたい」
カルロスは口調を改めた。
「まあ、もし今年選ばれなくても十八歳になるまで何度もチャンスはあるから安心してくれ」
ゴリアテ、とグレイグは話しかけた。
「俺も従者にしてもらえるかな!」
もちろん戦場ではないが、本物の騎士の活動に携われる。グレイグは胸が躍っていた。
「それは、ないよ」
あっさりと言われてグレイグはへこんだ。
「そんなにダメか……」
「ちがうったら。グレイグはパパがデルカダールの王様から直々に預かった弟子だろう?従者になったら、その主人役の騎士が従者を騎士に取り立てることになってるんだ。でもデルカダール王は御自ら、グレイグを騎士に叙任してくださるおつもりだろうってパパが言ってた」
あ、とつぶやいたままグレイグはぽかんとしていた。
「その後に王がきみの臣従礼(オマージュ)を受け入れてくださればそのままデルカダール騎士の出来上がりさ。きみは例外なんだってば」
 ふとグレイグは聞いてみた。
「お前はジエーゴさまの従者になるんだろう?」
いつだかゴリアテは、そのうち父の従者になっていっしょに戦場へ行くと言っていた。
醒めた表情から一転してゴリアテは唇をとがらせた。
「ぼくがにんじんを食べなかったらパパが、“食わず嫌いでセザールを困らせるような奴は従者に取り立ててやらんぞ”って言うんだ」
グレイグはあわてて脇を向いて噴き出すのをこらえた。

バード・オブ・パラダイス

第三話 幼子は騎士を夢見て(十一歳)

2018年10月29日(月)アップ予定