DQ4,DQ5の妖精について

このページは以前、DQ4と5のコラボ作品のネタを考えるためのスペースにしていた(2008年4月8日~)のですが、4と5に登場する妖精たちについていろいろ考えたりよそさまからご意見をいただいたりして「妖精論」とでも言うべきものになってきました。従来なら準備ページは連載が始まると消去していたのですがそれももったいないので、一種の考察ページとさせていただきます。

2008年5月27日 とんぼ

エルフと妖精(4/8)

DQ4ではエルフが、DQ5では妖精がゲーム本編に登場しました。この二つの種族は、同じものなのでしょうか?これが最初の疑問でした。

Wikipediaを参照したところ、どうやら「妖精」は「エルフ」を含む上位の概念で、より意味の幅が広い言葉のようです。「エルフ」はゲルマン神話に起源を持つ単語で、北欧神話では神族の一種と考えられていました。人間と同じくらいの身長があり、高貴で美しい種族だったそうです。これが「エルフ」ですが、「妖精」にはさらに人間よりもずっとサイズの小さいフェアリーとか、夜中に靴を直してくれる民話で有名な小人なども含まれるようでした。

神話ができてからはるか後に、トールキンをはじめとするファンタジー作家の手でエルフは新しくよみがえりました。彼らの作り上げた強く美しく、光のイメージを持つエルフたちはさらにゲームの中に新しい棲家を見つけていきます。ついでに、尖った耳“エルフイヤー”は、エルフにとってごく新しい特徴のようです。

ここまでを基礎知識としておさえます。さて、ここでドラクエ。

  DQ4「エルフ」 DQ5「妖精」
登場人物 シンシア ロザリー ベラ ポワン 妖精の女王 
(妖精城の住人)
住所 山奥の村 ロザリーヒル 
天空城
妖精の村 妖精の城
共通点 人間と同じサイズ  あまり年を取らない
異なる点

ルビーの涙を流す
常に一人
さえずりの蜜という
エルフの薬を持っている

子供にしか見えない 
集まって住んでいる
春を司る 
エルフの飲み薬をつくる
祖先は天空城を浮上させるオーブを造った


シリーズごとに呼び名が違いますが、共通する特徴から見て、両方ともWikiで言う「エルフ」の範疇なのだろうと思います。上記でシンシアをエルフの一人に数えていますが、これはグラフィックを見ての印象です。が、シナリオ上魔法力があることもわかっているし、シンシアはエルフだったと仮定して話を進めます。

時間の流れはDQ4→DQ5と動いているはずです。4でばらばらだったエルフたちは、5の時代になって呼び名を変えて集まって住むようになっています。あるいは、4ではまだ地上にいた彼らが、5では人の世界からほとんど離れ、異界めいた妖精の村や、人の入り込めない秘密の湖に住むようになっています。一体何があったんでしょう。よほど人間と言う種族を恐れたのか、ルビーの涙を流すこともなくなり、人間の大人の目には見えないように進化をとげました。それでは人間の世界と完全に交渉がないかと言うと、実は四季をめぐらすのは彼女たち妖精の仕事であったりします。

ここでわからないのが、彼女たちがマスタードラゴンをどう思っているか、なんですが。だってどう見ても、世の中エルフに不公平ですから。彼らにすれば、人間はマスタードラゴンにえこひいきされていると見えることでしょう。

4勇者君が育てられた山奥の村、住人はシンシア以外ほんとに人間ばっかりだったのでしょうか。半分くらい天空人とかハーフエルフとかがまじっていたかも、などと考えております。あるいはこの村はエルフの隠れ里だったのかもしれないと思っています。しかし、ある日魔族の強襲によって村は滅びてしまいました。その前にも一度、エルフの王国が魔王によって壊滅させられたことがオフィシャル小説には現れます。その王国のただ一人の生き残りがロザリーでした。

ロザリーの二つの過去(4/11) 

シンシアは第五章冒頭で自己犠牲を貫き、どうやら死亡したことがうかがえます。(エンディングのシンシアについて本物説と勇者の見た幻説がありますが、ここではいちおう魔物に殺されたとしておきます。)しかし、ロザリーは人間たちによって一度殺されますが、PS版、DS版では第六章でよみがえります。そしてそのまま、ピサロといっしょに末永く幸せに暮らしました……という暗示がなされているのですが、二次創作者としてはややとまどうことに、ゲーム本編とオフィシャル小説とでは、ロザリーの過去についてちがいがあります。

ゲーム版:名前を持たない森のエルフが人間に追われ、襲われそうになったとき、魔族のピサロが現れて人間を殺して彼女を助けた。年齢差、特に見えず。「ロザリー」と命名したのはピサロ。由来はピサロが“世話になっている”村ロザリーヒルから。(どのようななりゆきかはわからない。ピサロ自身の素性もさだかではない。)ラストダンジョンは地上にはないらしく、魔界と思われる。ピサロは魔界と地上を往来している?

小説版:サムルラーンの都を治めるエルフの王エルウィックは、魔界の王ナルゴスと争って滅ぼされる。ナルゴス王の孫に当たる皇子ピサロは廃都へ赴き、幼いロザリーがかくまわれているのを見つけ、乳母を殺して連れて帰った。

準拠すべきは本来ならあくまでゲームバージョンなのですが、さすが小説版は作者様の手で登場人物の背景に華やかな脚色がほどこされ、抗いがたいほど魅力的です。ただ、後者の場合、ロリコン疑惑はまぬがれがたいところです。

今回の目的は5とのコラボです。つまり、DQ5に出てくる妖精たちがロザリーと相対したときどう思うでしょうか。ただの同族よりも、「はるか昔に滅んだサムルラーン王国の生き残りのお姫様」のほうが劇的でいいかなと思うのですが。

ここで問題なのが、5の妖精たちはいったい誰の子孫なんでしょうか。つまり、ロザリーの一族は彼女を除いて滅亡しているので、別のエルフが妖精たちの祖先になったはずですね。つまり滅亡したエルフ(エルウィック王)と、しなかったエルフ(妖精族の先祖)があったはず、と。では、どうして助けなかったの?

遥かなるハイエルフ(4/18)

先日web拍手のコメントで、妖精について興味深いご意見を頂戴しました。4のエルフを「ハイエルフ」、5のエルフをいわゆる「エルフ」と考えては?というご指摘で、思わず膝を打ちました。

改めてハイエルフについて調べてみました。古典的な分類では特に見られませんが、現代に至ってファンタジーの世界ではよく見られる種族です。古典的なエルフの特徴の真髄(長身、魔法、優雅、高貴、等々)を備えていることがうかがえます。

ひとつ興味深かったのは、ハイエルフたちはほとんどが森と結び付けられているという点でした。たとえば「指輪物語」には、西方の高貴な一族から特にシルヴァン・エルフが派生したことが描かれています。

ここでドラクエ。

滅亡したエルフ(サムルラーンの一族:ロザリーはここに所属)=ハイエルフ

滅亡しなかったエルフ=DQ5の世界まで存続=エルフ

このように考えると、二つの種族は厳密に言えば同属ではありませんから、助ける義理はなかった、あるいはお互いにお互いの存在を知らなかったかもしれません。あるいは、ハイエルフが滅んだために、新たにその代わりとして生み出されたのがエルフ族だったのかも。種族の成立には時間的に差があって、助けようにも助けられなかったのかもしれません。エルフと妖精で造った表に見られる二種族の差異は、ハイエルフにおける失敗にかんがみて新たに付け加えら得た改良点だったとしたら?

もちろん、新しくエルフを生み出し改良を加えるなどと言う仕事は神の領域、つまりDQ天空編における神=マスタードラゴンの御手の業だろうと思います。

ここで思い出すのは、DQ4第六章でロザリーがピサロに初めて会ったとき、“自分は森に住むもの”と言っていたことです。森に住み、なおかつ、名前がない、と。これも彼女がハイエルフであることのひとつの傍証と見ることができると思います。

しかし、いったいマスドラはなんのために新しくエルフ族を生み出さなくてはならなかったのでしょうね?

さえずりの塔に (4/25)

前回に引き続いて、妖精論に関して拍手コメントをいただきました。

●ひとつはマスタードラゴンがなぜ妖精を新たに生み出さなくてはならなかったかについて。

⇒マスタードラゴンは何万年かに一度眠りにつく。その間(天空城の管理を天空人)に、四季の管理を妖精にまかせるため、妖精が必要だったのではないか?

論理的なご意見だと思います。しかも、後述するとおり、天空城と妖精の関係はかなり密接だと考える理由があります。

●もうひとつ、DQ4のエルフは上記の表(少し改定しました)に出てきただけではなく、さえずりの塔にも登場する件について。

⇒実はこの件をとんぼはすっかり忘れていました。そこでどのようなエルフだったかについてちょっとゲーム本編を起動して調べてみました。以下はさえずりの蜜関係の台詞です。

<砂漠のバザーにサントハイムの兵士が現れてアリーナ姫一行に国王に異変のあった事を告げる。サ城にもどり盗賊の鍵でゴンじいの部屋に入って話を聞く。詩人マローニの声の話。アリーナたちはサランまでマローニに会いにいく。>

マローニ「そうです。マローニは私です。は?なぜこのように美しい声をしているのかですって?それはさえずりの蜜というエルフの薬を飲んだためでしょう。その昔旅をしている時、たまたま砂漠のバザーの道具やで見つけたのでございます。ララララー」

ブライ「フム。この者の声はエルフの薬のせいだったと。(略)」

バザーの道具屋「さえずりの蜜?ああ、この店にも昔一つだけあったっけ。エルフが来るという西の塔に行けば今も手に入るかもね。(略)」

クリフト「エルフが来る塔。さぞかし高い塔なのでしょうね……ぶるぶるっ」

塔内の男「くっそーっ扉にカギがかかってて上には登れねーや。たしかエルフが舞い降りるのはこの塔だと聞いてきたのに……。ん?エルフを見つけてどうする気か?だって?そいつぁ言えねえなぁ、へっへっへっ!」

塔の頂上にて 長めの緑の髪、エルフイヤー、青いドレス状の服を着た女性二人がいる。

ブライ「おお!見つけましたぞ!まさしくあれはエルフ!」

エルフ「きゃ!あなたたち人間ね!リース!帰るわよ!」

リース「はい、おねえさま!あっいけない!薬を落としちゃった!」

エルフ「いいわよそんなの!さっ早く!」(左右斜め上へ飛び去る)

★天空城 左の広間にて 塔にいたのと同じグラフィックの女性三人 天空人のような白翼は持たない

エルフ「えっ、あなたたち人間ね。リース口きいちゃダメよ!」

リース「はいおねえさま。つーんっ」

台詞からいろいろとおもしろいことがわかります。 DQ4の時代からエルフたちは不思議な薬を作っていたこと。彼女たちの住むところが凄く高いところにある、とクリフトや塔内の男が認識していること。

実はエルフが人間を忌避するという図は、私たちDQプレイヤーはDQ3で既に見ている構図です。けれどもあのころは地上の、あえて言うならヨーロッパ付近で村を作って住んでいたんですけどね。4になると、エルフたちはどこか鳥っぽいのです。高みに棲み、花を好み、歌(と天空城では踊り)を得意とする。

さて、台詞を書き抜いていて奇妙なことに気がつきました。DQ4をプレイしていて、なんとなく天空城のみなさんが勇者につめたい、と言う印象をとんぼは持っております。勇者の母となった人はわが子と引き離され、父にいたっては雷に打たれて殺されたかも。そして天空人は人間をどこか蔑みの目で見ている、ラストで勇者がマスドラに天空城へ留まれと言われて断るほどに。

ところがこの冷たいという印象、その大部分は天空城むかって左側にある広間(世界樹の苗の部屋の真上)にいる三人から来ているような気がするんですが。だとしたら、人間に冷淡でお高くとまっていたのは、天空人じゃなくてエルフだったんですか???

シンシアとのこの差はなんなんでしょう。考えられるのはふたつ。シンシアが例外的に優しいエルフであり、16年も勇者を守っている間に情がうつった、という考え方と、シンシアの所属する一族とリース姉妹の所属する一族は別物、という考え方です。そうだとしたら、ロザリーはどっちなのよ、と。

実はこの件に関して、知り合いのサイトのマスター様から興味深い考察をメールでいただきました。お説を紹介してもいいかどうか問い合わせを出しておりますので、OKのようでしたらこちらでご紹介させていただきます。

われらはわれらのあるべき場所へ(5/2)

今回の説はサイト「るりるら~かんぱにぃ」のるりるら~ひいこ様に教えていただきました。御了解を得て以下のようにご紹介させていただきます。

ハイエルフor古エルフとロザリー 

「エルフたちは かつて 北西の イムルと言う村の近くで くらしていました。けれど その地にも 人間が住み始め エルフたちは 住む場所を 追われたのです」(DQ4ロザリーヒルにて) 

イムルはDQ4当時バトランド領。イムル近辺へやってきた人間とは、バトランド建国の英雄バトレアの率いる戦士たちだったと考えられる。このとき“追われた”と言いながら、聡明な種族であるエルフたちはあるていど自主的に妖精界へ移動したのではないか。このとき移動したエルフたちは言わば古エルフであり、妖精界(DQ6に見られる狭間の世界のような感じ)へゆっくり時間をかけて移住した。妖精界 の住人は、地上(人間界)の生き物よりも精神生命体に近い存在で、その世界の者たちは地上では姿が見えない。(6のバーバラまた5のベラをイメージのこと。) ところがこの古エルフたちからロザリーははぐれてしまい、地上をさまよっているときにピサロに助けられた。本来名前はない。★古エルフは太古の種族のため人間を「幼いゆえにおろかな種族」と見ている。いくぶん暖かい、見守るような感じ。

天空城にいたエルフ 
天空城で他種族と暮らすようになったとき名前がないと困るので、「リース」などの名をマスタードラゴンにつけてもらった。おそらく移民として登場するエルフも同じような理由から名前がつけられたのではないか。

普通のエルフたちとその他「妖精」に属する者たち 
古エルフによって「妖精界」が安定し、数百年遅れで普通のエルフたちが人間界から移動してくる。同じく妖精界に住むが、精神生命体としての割合はまちまちで、種族によっては地上界に来ても目に見える者もいる。5に出てくるドワーフ、ザイルはそういうタイプ。★普通のエルフはより新しい種族で人間に近く、その分人間を「野蛮で、エルフに対する脅威」と見ている。感情的に衝突する感じ。

だいたいの骨子を箇条書きにさせていただきました。実は諸族の移動の動機(今回のタイトルも)やシンシアの素性など、もっとすばらしくふくらみのあるお話だったのですが、ここではネタバレを恐れて割愛しております。以上のように考えると、4と5の妖精たちについていろいろな点を理論的に説明できると思います。

実は拍手コメントでみぃめ様から、世界樹のふもとにもエルフがいた、という情報を戴きました。見に行ったところ、さえずりの塔、天空城とまったく同じグラフィックのエルフたちがちゃんといました。台詞をコンプリートしたらまた書き抜かせていただきますが、いろいろとおもしろかったです。彼女たちによると世界樹の根本にあるのはエルフの隠れ里なのですが、上の説に当てはめると彼女たちは移住待ちのエルフなのではないでしょうか。実際、5の世界では世界樹はなくなっています。(場所からして、グランバニアの巨大湖の底になっているのかもしれません。)世界樹のところにいたエルフが妖精界へ移住したのは、世界樹の滅亡を見越しての避難だったのではないか、とは、やはり上述のひいこ様のご意見です。

最後になりましたが、今回の考察につきましてはるりるら~ひいこ様にたいへんお世話になりました。あらためて御礼申し上げます。

ロザリーヒルのシスター(5/19)

ひいこ様の説も参考にして、DQ4と5の妖精たちの系図を下のようにまとめてみました。以下はかなり断定的に書いていますが、根拠はそれぞれの台詞です。なかなかおもしろかったので、台詞集として今度まとめようかなと思っています。

天空編エルフの系図概念図

ややごちゃごちゃしております。

人間と言う生き物に対する態度を軸を設定して整理すると

嫌い:エルフ(リース姉妹)、ロザリーヒルのシスター
→普通:天空人(ルーシア)・ホビット・世界樹のエルフ・ロザリー
→好き:シンシア(勇者限定?)

一方、魔族(含エスターク)という生き物に対する態度を軸にすると

嫌い:天空人・山奥の村の村人
→普通:エルフ・ホビット
→好き:ロザリー(ピサロ限定)

というところでしょうか。

エルフはやはり、二つの系統を設定したほうがいいと思います。名前のないエルフの一族とある一族ですね。前者の代表はロザリー、後者は他のすべてのエルフさんたちです。なお、名前のあるエルフには天空城系(人間嫌い)、世界樹系(人間普通)があります。どちらも5の世界では妖精界へ移住と考えました。ちなみにルーシアの証言によると、天空人とエルフは昔から仲がよくて、天空城に住んでいるのは“お友達”だそうです。

さえずりの塔にで、シンシアの所属について考察しています。こうしてみると、”名前があり、なおかつ人間は好きでも嫌いでもない”という条件を満たすエルフがちゃんといますね。世界樹の根元にあるエルフの里の住人だったのではないでしょうか。世界樹の花をシンシアに使っていっしょに世界樹の根元を訪れたら大歓迎を受けた可能性もあったかな、と思うとよけいほろりと来ます。★彼女が天空城系(=人間の嫌いな)エルフだった可能性もわずかにあります。山奥の村の住人が、そもそも人間じゃなかったとしたらOK。

さて、ロザリーヒルに住むホビットの皆さんは人間に対して”あきれた、商売がうまい”みたいな感想をお持ちでした。徹頭徹尾人間に厳しいのは塔の一階にある教会のシスターさんだけです。彼女はもしかしたら、天空城系のエルフなのかもしれません。が、それにしてはピサロに甘いです。きわめて不思議な人です。さらに、この村の名前のもとになった女性である可能性さえあります。

ロザリー(教会のシスター)⇒村の名前⇒ピサロが連れてきた森のエルフの名前

5には、エルヘブンのマーサが登場します。マーサは妖精でも天空人でもありません。5の勇者は、その天空の血脈を母方(ビアンカ/フローラ)から受け継いでいます。父方(5主)は天空系ではない、はず。しかし5主はまったくただの人間ではなく、エルヘブンのマーサから何か特別なものを受け継いでいると思われます。(もちろん容貌と強き心はパパス譲りで。)5主もそうですが、マーサもたいへん魔界ないし、モンスターとなじみやすいのです。なにせ、モンスターを人間にすることができる、という特殊能力をもってますから。

書いていて思ったのですが、ロザリーヒルのシスターとマーサ、どちらも人間に拒否感があり(シスターはその台詞から、マーサは閉ざされた村に生まれ育ったという意味で)、魔族に親しむ(シスターはピサロを最初から村に受け入れていたこと、マーサは彼女の能力から)点でよく似ています。両者とも、その血脈を魔界から伝えられた、と考えるのは飛躍のしすぎでしょうか。もしシスター⇒エルヘブン(マーサ)というつながりがあるとしたら、人間になりたいと願ったあのホイミスライムの祈りを聞き届けたのは、このシスターだったのかもしれない、などと空想してみました。

台詞からわかること:DQ4(5/27)

DQ4と5から、妖精関係の台詞を書き抜いてみようと思っています。手始めに妖精関係台詞集として、4のをわかるかぎり書きました。(妖精関係台詞集へはこちらからどうぞ)完璧とは言いがたいので、少しづつ手を入れていく予定です。プレイがおもしろかったので、ついでに天空人ルーシアの台詞やデスパレスのモンスターのものも採集しました。ルーシアはほんとに素直でかわいい妹タイプの女の子だと思います。ゴットサイドの天空人も、いたって丁重ですね。ピサロもまた、モンスターやホビットたちにずいぶん慕われています。

さて台詞から確認できますが、ロザリーヒルの住人はそこを「ホビットの村」、世界樹の根元に住む皆さんはその地を「エルフの里」と認識しているようです。少し前の書き込みで世界樹がグランバニアの湖に沈んでいるのではと書いたのですが、DQ5を見ると世界樹がどうなったかよくわかります。妖精界にあるポワン様の村の池の中に立つ、あの大きな枯れ果てた大樹、あれが世界樹の後の姿なのではないでしょうか。エルフのみなさんは愛する世界樹(ロザリーに言わせると命の親)ごと妖精界へ移動したようです。ロザリー自身、ずいぶん世界樹系統のエルフに親近感を持っているようです。系統が少し違っていても、エルフ仲間という意識があるようです。

ロザリー⇒エルフたち⇒天空人 という流れで仲良しどうし。どうやらマスタードラゴンに含むところはないようです。あと、どう見ても魔族というのがエルフの村に住んでました。しかも、「最近世界樹にモンスターが増えて困る」みたいなことを言ってました。お前が言うか?という気がしたんですが、どうなんでしょう。上の図式に⇒モンスターというのも入れていいんでしょうか?もしそうだとしても、⇒魔族というのはないようです。ロザリーがそのことを言いかけて口ごもるのがけなげでした。

さてDQ5関係で興味深いコメントをいくつか頂戴しました。今DQ5の台詞も採集していますので、そのうちあわせてご紹介したいと思います。

追記(6/6) 現在、DQ5系の記事はチェック待ちになりました。その前に少々追記させてください。妖精関係セリフ集その1に、天空城でのセリフを付け加えました。よく見ると、天空城にはずいぶんモンスターが住んでいるのがわかります。ルーシアの役職はドラゴンの世話係のようです。それからエルフがいて、ホビットもいました。教会のスタッフは羽がないので人間かもしれません。天空人は排他的、というイメージがあったのですが、意外なことにモザイク国家だったようです。あと、勇者に対して冷たい天空人は特に見当たりませんでした。が、ミネアが天空人の育児放棄について苦言を呈しています。おもしろかったのは、勇者の母親らしき女性の証言では、彼女が木こりの若者と恋に落ちたきっかけは「地上に落ちた」ことだそうです。つまりルーシアと同じです。どじっ娘だったのか、この人……

追記の追記 他に天空人はゴッドサイト(4)とジャハンナ(5)で、どちらもけがをした状態で登場してました。両方とも高いところから落っこちたのだとしたら、つくづく足元を見ない一族だなと思いました。なんとなく夢うつつな、いっちゃってるみなさんかな、と。

エルヘブンのマーサ(6/11)

先日コメントにて、DQ5世界でのマーサの能力についてのご意見をいただきました。たいへんおもしろかったので、ご了解の上でこちらでご紹介させていただきます。

●マーサの能力:ゲーム中に現れるのは、マーサが「ミルドラースを抑えている」と言っていること、モンスターたちを人間に変えてジャハンナに住まわせたことのふたつです。この力を以下のように考えます。

マーサの能力

魔界に連れてこられたマーサはミルドラースと対決することに全力を注いでいる。他のモンスターたちはマーサに挑み、破れて、片っ端から人に換えられてしまい、ジャハンナに落ち着く。(どのモンスターがどんな人間になるかについては、変身させられた当のモンスターにイメージがゆだねられている。ちなみにスライムのときは男の子だった。)ミルドラースはマーサに抑えられながらも、主人公パーティがエビルマウンテンに入ったあたりでついにマーサの力をはねのける。だが、影響は残っているので、ラスボス戦第一回戦では老人の姿(つまり人間形態)のままである。

●5主人公の能力:ゲーム中に現れるのは、モンスターを仲間にすること。(邪悪な心を抜く、と表現されている。)奴隷の境遇に負けまいとして5主が会得した能力で、副産物的に魔物使いとして作用するようになった。マーサに比べると周囲に作用する力は小さい。(範囲を5主自身、と考える。そのためモンスターたちは人に換えられそうになったとき必然的に5主の姿になりかけるのだが、5主になりきれないので人にならず、モンスターの姿を保つ。)

5主の能力

能力としてはおそらくマーサ>5主、しかし5主はマーサに抑え切れなかったミルドラースを倒しているのでマーサ=5主くらいの力関係ではないか、というご指摘でした。さて、この方のコメントはあくまでDQ5世界のことだったのですが、とんぼはあえてDQ4世界のロザリーヒルのシスターについて伺ってみました。

●ロザリーヒルのシスターの能力:ゲーム中に現れるのは、動物たちと親しい、ホビットやエルフとも友達、それどころか、ピサロのことも嫌っていない、受け入れている、という状況です。

シスターの能力

異種族と親和性が高い、ただそれだけのことでとんぼはこのシスターを「ホイミスライムを人間にした人では?」、という疑いを持っていました。今回のコメントで、同じシスターがピサロに人間形態を与えたのではないか、というご指摘があり、納得したしたしだいです。もともと魔物だったピサロを解き放ち、人間の姿と理性を与えたのでは、というご意見でした。

「では、その前のピサロの姿はどのようなものだったのでしょう?」と無理を承知でおうかがいしたところ、「銀髪からたてがみを連想して、魔性を帯びた銀色の天馬はどうでしょうか?ほかには獅子とか?銀狼とか?」ということでした。荒々しい銀の天馬と清らかな尼僧が対峙する情景、緊迫感があり、鮮烈です。美しいイメージをほんとにありがとうございました。

最後になりましたが、今回の記事はコメントをくださいました「瑞相薫風翠嵐」様のご意見をもとに作成いたしました 、というか、ほとんど文章をひきうつしにさせていただきました。改めて御礼申し上げます。

ここは妖精の国 (7/4)

(この原稿はDQ5のベラのイベントのセリフを採集した直後に用意したのですがいろいろあってアップが遅くなりました。)DQ5のセリフを見ると、ベラは自分の所属する世界を「妖精の国」と呼んでいます。その国にはザイルやその祖父ほかのドワーフ、モンスターなども住んでいます。ただし彼女の認識では自分は「エルフのベラ」。やはり支配的な種族だと思われます。村を治めるポワン様は妖精、人間、魔物が仲良く、と考えている節があります。

DQ3の時代から比べると、エルフもずいぶん丸くなりました。5の妖精の国では、名前のない森のエルフはいません。やはりロザリー限定だったのでしょう。ポワンさまの村には人間に批判的な妖精もいるようです(大木の一階)が、ベラはそのことを5主に対してすまながっています。ただ、ポワンさまの前の代の統治者は、もっと排他的だったらしいことがうかがえるので、妖精の中にも慎重派と融和派のような対立めいたものがあるのかもしれません。

SFCの設定でこれはあったかな?と思ったのが、小さな5主がベラを見ることができるのは「子供だから」ではなく「特別な力があるから」だそうです。あれぇ、そうだったかなあ?とりあえず青年時代後半では5主にはもう妖精が見えなかった:双子には見えた、んじゃなかったかなと思うのですが。

そのあたりの事情と後半の妖精の城関係は現在セリフ採集中です。また不思議な一族エルヘブンの“忘れられた民”についても調査中。こちらもたいへん人間離れのした一族です。しかしエルフではないのですね。

ゴールドオーブ (8/11)

前回のアップからずいぶん時間がたってしまいました。セリフ集にはエルヘブン、プサン、妖精の女王を加えました。エルヘブンのほうは、その名前にもかかわらず、エルフとのつながりは見出せませんでした。

長老たちの話が本当なら、門番役のエルヘブンの民は太古からいたことになります。DQ4の時代もう世界は魔界、人間界、天界に分かれていたのですから、そのときも存在したことになりますね。どこにいたんだよ……。

ひとつ興味深かったのは、エルヘブンでの王子の指摘です。マーサの部屋を評して、「塔の上にとらわれたお姫様の部屋」と言っています。ファンタジーっぽい味付け、というだけかもしれませんが、まるでマーサが監禁されていたようにも聞こえますね、まるでローラ姫かロザリーのように。たぶん本筋と関係ないし誤解だと思いますが、ネタとして空想するには楽しいです。

それから、とある部屋に妙な本がありました。題は「わが師の意思」です。この本のいうわが師というのが誰のことなのかわかりません。青年時代後半の流れからして暗き穴というのはトロッコの洞くつだろうと思うのですが、では師というのはプサンでしょうか?または途中の小部屋にいる学者さんでしょうか、生きてるけど?あるいは半透明の(たぶん生きてはいない)神父様のことでしょうか?ご存知の方からの情報をお待ちしております。

さて、この考察を始めたときDQ4と5のエルフ対照表をつくったのですが、すっかり忘れていた項目がありました。DQ5のところに、「祖先は天空城を浮上させるオーブを造った」が入るべきでした。というわけで訂正してあります。

なにせプサンは、オーブがないとわかるとほとんどすぐに妖精のことを思い出したほどです。オーブ=妖精、という連想が天空人にはあるに違いありません。もっともマスドラことプサンにしてから、往古はとにかくDQ5の時代に妖精がどこにいるか、詳しくわかってはいなかったようです。(あるいはプサン形態では妖精の居場所についてのデータがアップデートされていなかった模様。)おまけに「クルリン、クルリン♪」て。プサン=エルフ系疑惑が、とんぼの中でにわかに浮上しております。

そもそも、妖精の祖先、て誰だったんでしょう?最初っから妖精じゃなかったんですか?祖先というのがあの森のエルフのことなんですか?ロザリーさんなら、オーブのまじもんを造れたんだろうか……?

ファンタスティック・オーガズム(9/7)

本日9/7の時点でとんぼはDS版DQ5をクリアしております(ミルドラース戦まで)。楽しい一ヶ月でした。妖精関係のセリフ集に、ちょこっとセリフを付け加えました。なんと、前回勇者=王子の言った「囚われのお姫さまみたい」にソースがつきましたよ。ほんとにマーサは祈りの間におしこめられていたそうです。 

長々と続けてきたこの考察ページですが、この記事を持っていちおうの終了とさせていただきます。DSDQ6が出たらまた何か詮索し始めるかもしれませんけど。表題にした「ファンタスティック・オーガズム」というのは、古いマンガで見かけた表現で神話上の生き物とか妖精、天使、怪物などをひっくるめて言う言葉だそうです。4,5の流れで見る限り、彼らファンタスティックたちは人間とこの世界を分け合って生きているように見えます。マスタードラゴンがその王、というか、魔族を含めて考えると“いろいろな種族を統括する盟主”なのでしょう。しかし4,5と時間が経過するに連れて、世界はそろそろと人間のものになってきています。ファンタスティックなみなさんは、次第に滅びる、ないしは異世界へ逃げていくようです。

やがてエルフも魔族も異世界へ後退し、地上には人間たちしかいないようになるのでしょうか?「そんなDQはいやだ」、思わずそうつぶやいたプレイヤーの気持ちに対しての回答がDQ6(最後にプレイしてからだいぶたつのでちゃんと覚えていなかったらすいません)、すなわち現実の世界と幻の世界が重なり合って存在する世界だったのではないかと思います。

ファンタジーのなくなったDQ世界、そんなのはいやだ、ととんぼも叫びたいと思います。とりあえずそんな気持ちをそのうち二次創作にできたらいいなと考えております。