ホメロス戦記・七人の傭兵 11.弓隊の活躍

 ホメロスは手を差し出した。
「一撃で決める」
「や~ん、カッコいい」
 使う矢は、先端に細工をした火矢だった。左手の指の間に火矢をはさみ、その手で弓の中ほどを持ち、右手で矢羽根を抑え、そのまま頭上へ。的を見据え、右手で弦を保持して左手で弓をきりきりと引き絞っていく。やがて矢が目の高さへ降りてきたとき、時は来た。
 火矢が放たれた。道具屋の屋上から広場の荷物までは、放物線の軌道上にある。鼻先をくっつけるようにしていたベンガルたちの目の前で、火矢は荷物に命中した。
「おい、どこから」
 いきなり火柱が上がった。プチャラオ村全体が揺れ動くような衝撃が来た。
 ホメロスが燃やした荷物の中身は食べ物ではなく、あの襲撃の時に皆で集めた爆弾石だった。
 仕込んだ爆弾石の数は百個近い。それが同時に爆発した。
「ギャアアアアアッッッ!」
 石畳の広場の上は地獄絵図のようだった。ねずみやおおきづちたちは毛皮に火が燃え移り、悲鳴を上げて転げまわる。燃える獣肉の悪臭が道具屋まで漂ってきた。
「ベンガルッ!」
 モンスターたちの後続部隊が驚いて広場まで駆け上がってきた。
「シルビア!」
 ホメロスが言うより早く、シルビアが道具屋の屋根の上に立ち上がった。
「弓隊のみんな、お仕事よっ!」
 ボンサックの宿の屋上と、それに向かい合う民家の屋根に、村人のボウガン部隊が姿を現した。
「撃てっ!」
 生き残ったモンスターの上に矢が降り注いだ。
「ウボォッ」
「グェェ!」
 射貫かれたモンスターは濁った悲鳴を上げて倒れていく。
「矢を惜しむなっ、ここで敵を、減らせるだけ減らす!」
 マルティナはリキム家の屋上で叱咤していた。
「射撃に隙間を作るな!前列が撃つ間に後列はコッキング(ボウガンに矢をつがえる動作)。前列は撃ったら下がって、後列が前に!」
 マルティナの指導で村人たちはすでに二段撃ちを習得していた。
 一段と激しい怒号があがった。ベンガルではないが、やはり虎男のひとりが獣の脚力で跳ね上がり、リキム家の二階へ前足をかけた。
「許さんぞ!」
 前足を伸ばして足をつかもうとするのを、マルティナが顔面をしたたかに踏みつけて蹴落とした。
「ホメロス、ここはもう無理!」
 すぐに答えが返ってきた。
「撤収しろ!このあとは細工班の仕事だ」
 リキム家の屋上とボンサックの宿の屋上から、頑丈な梯子が繰り出された。石畳の広場へ降りることなく、射手たちは次々と一つ上の広場にある道具屋のところまで退避した。
「あいつらを追え!」
 モンスターの群れは宿屋のある広場から一つ上の広場へと、階段を駆け上った。その階段こそ、木枠の塀で挟まれた一本道の入り口だった。

 怪人族の襲撃隊は広場の爆発で斬りこみ隊長のベンガルを失っていた。せっかくそろえた頭数も、同じ爆発で三分の一がやられていた。
「人間のくせに、あいつら、許さん!」
 お頭ことアークマージは怒りに我を忘れそうだった。
「人間どもを追いかけろ!ふざけたマネしやがって、どうなるか教えてやる!」
 もともと空腹でイライラしているところへ、一杯食わされたくやしさで頭に血が上っている。特に血の気の多いごろつきたちが斧をふりかざして誘導路へつっこんでいった。
「こんな狭い道を作りやがって、人間どもの気が知れねえ!」
 どこからか矢が飛んできた。どうやら人間たちは上へ逃げて、そこからこちらを狙っているようだった。
「走れ!当たんなきゃ、どってことねえぞ!」
 アークマージがわめいた。
「しょせん農民、どうせこの十日ばかり練習しただけのにわかだ」
とエリミネータが吐き捨てた。エリミネータはごろつきたちの上位種で、一見ヒトに見えるがありえないほど筋肉をむき出しにして、その体色は青みを帯びている。アークマージはお頭だが、パワーだけでいうならこのエリミネータがトップだった。
 階段のある道は両側をがっちりと木枠で固められ、道の外へ出られないようになっている。モンスターの流れは階段のさらに上、武具屋のある小広場へ向かった。小広場へ到達するためには、細い階段を直角に曲がらなくてはならない。先頭のモンスターは、パンツ一丁にマスクのごろつきだった。
 階段を上がり切ったとき、ごろつきの視界は灰色の物体でふさがれていた。ここも通せんぼか、と思ったとき、それが動いていることに気付いた。
 巨大な灰色岩がこちらへ向かって転がってくる。小広場よりさらに上から投げ落とされて来たようだった。
「待った、おまえら、止まってくれ!」
 背後にそう呼びかけても、後ろにいる仲間には上の広場のようすなどわからない。
 大岩は両側を塀に挟まれた一本道をまっすぐ転がり落ちてくる。先頭のごろつきは、岩と仲間の間にはさまれて悲鳴をあげた。
「なんだ、なんだ?」
 岩のぶち当たる衝撃が来て、やっと攻撃されていると彼らは気づいた。あわてる者、怒る者、わめく者がまじりあって大混乱が起きていた。エリミネータが叫んだ。
「岩がどうした、受け止めて跳ね返せ!」
 力が自慢のモンスターなのだから。ごろつきたちが動き始めた。
 その時だった。弓鳴りの音がした。モンスターたちは一斉に空を見上げた。塀にはさまれた細長い空は、今まさに落ちかかろうとするボウガンの矢で埋め尽くされていた。

 ホメロスは村長宅の屋上から村の下のほうを見ていた。今回の戦いではシルビアに村の入り口方面、グレイグに村の奥地方面を任せている。ホメロスは前後を見渡してモンスターの減り具合を探っていた。
 武具屋の倉庫の上から、梯子で作った屋上通路を使ってイレブンがやってきた。
「シルビアさんから連絡です」
 まだ幼いイレブンは興奮で顔を赤くしていた。
「入り口付近に青蜂がたくさん落ちて転がっています」
「死んだか?」
「足を縮めて腹を上にして震えてるけど、生きてます。体がしびれたみたいです。メソコボルトはいません。襲ってきたモンスターは全部誘導路へ入りました」
「リリパットはいたか?」
 乗り手のいない青蜂は従順な生き物なので問題ない。気になるのは弓矢を使うリリパットだけだった。彼らの矢はボウガンよりよほど遠くへ届く。中には毒矢もあった。
「ぼくが見た限り、ほとんどいませんでした」
 ふむ、とつぶやいてホメロスはあらためて下を眺めた。
「こちらの弓兵は俺とマルティナ嬢が指示を出す。シルビアには討ちもらしがないかどうか広場を確認してから誘導路の入り口をふさげと言ってくれ」
「はいっ」
 元気よく答えてイレブンは戻ろうとした。
「気を付けていってくれ。くれぐれも死ぬんじゃない」
 不思議そうにイレブンは尋ねた。
「ホメロスさんは、いつもぼくにそう言いますよね」
 ホメロスは答えに詰まった。転生してこの世界にいる自分にとって、勇者は非常口にも等しかった。けして勇者を失ってはならない。それは理屈ではなく、本能的に知っているこの世界の鉄則だった。
「……子供の戦死など見たくないからだ」
 美少女のような顔立ちの少年は、ふわっと笑った。
「優しいんですね。でもぼく、大丈夫です。行ってきます!」
 そう言ってイレブンは伝令に走っていった。
 反対側でガタリと音がした。カミュが機敏な動作で屋根へ上がってきた。
「細工班の正念場だ。俺が出るから、ロウのじいさんの相方を頼む」
 カミュはいつも着ている緑のフード付きチュニックの上にプチャラオ村風の模様の入った上着を重ねベルトで締めていた。
「村人に成りすますなら、その頭をなんとかしろ」
「そんなに目立つか?」
 カミュは上着の内側からフードを引き出して被った。
「これでいいよな?じゃ、行ってくる」
「よく気を付けて、タイミングを見極めろよ?」
 カミュは天を仰いで笑った。
「誰に言ってんだよ、軍師の旦那!」
 怖いもの知らずの若者は、するすると誘導路へ向かっていった。

 武具屋の前の岩責めは苛烈を極めた。寄せ手の怪人族の中でも大柄な虎男やごろつきは、次々と転がり落ちてくる岩に物理的に潰されていた。岩をかいくぐることのできたおおきづちやまほう爺、ドルイドなどは、岩に交じって落とされる丸太の犠牲になった。木を伐って枝を払い幹だけにした太い木材の先端を尖らせて、岩と同じように階段の上から滑り落としてくる。その尖った先端に串刺しにされるのだった。
 そして、岩や丸太をやりすごそうと誘導路の中にとどまれば、上空からの矢でハリネズミされた。
「ギャアアアアアッッッ!」
「た、たすけて」
「逃げ場がねえッ」
 誘導路の内側は阿鼻叫喚の地獄になった。
「この塀が邪魔だ!」
 誘導路を越えて岩責めから逃げようとするモンスターもいた。
「だめだ、乗り越えられねえ。上に返しがついてやがる!」
 血走った目で残ったモンスターたちは活路を探した。脱出しなければこの狭い通路の中で殺される。アークマージはあせりで気が狂いそうだった。
「おい、みんなで一斉に壁を押すんだ。これさえなけりゃ」
 上空からの矢でハリネズミのようになりながら、パワー系モンスターたちは壁に体当たりをくらわせようとした。
 その時だった。高い壁の上の方から、村人らしい若い男が中をのぞきこんで、のんきな口調で声高に言った。
「もうくたばっただか?」
 顔を上げたモンスターどもと村人の目が合った。心臓の鼓動が一拍する間、両者は黙って見つめあっていた。
「うわああああっ!」
 一瞬の後、なさけない悲鳴を上げて村人が駆け出した。
「ばかにしやがって、追いかけろ!」
「ゆるさねえ、八ツ裂きにしてやるッ」
 押し倒そうとしていた壁を放り出して、モンスターの群れは怒りに任せ、通路の中を走り出した。ちょうど矢が尽きたのか、一時的に射撃が止んだ。
「あそこだっ」
 村人が急ぎ足で向こうの階段を駆け上がろうとしているのが見えた。その村人はフードで頭を覆った若い男だった。ちらっとこちらを振り向いて、それから明らかに足を速めた。
 怒号を上げてモンスターの群れは村人を追った。階段を上りきったところは壁がわずかに広がり、やや太めの通路になっていた。通路の向こうにフードの村人の背が見えた。
 壁の向こうに教会らしい建物があった。教会の前に展開する壁の上から、村人たちがフードの男に向かって手を差し伸べている。フードの男は体を引き上げてもらうと、さらに梯子を伝って教会の屋根へ逃げた。後の梯子は、屋根の上にいた他の村人たちが総出でひきあげてしまった。
「待ちやがれ!」
 フードの男を追ってきたモンスターは教会の前の壁へ殺到した。後ろからモンスターがギャンギャンとわめきたてながら詰めかけた。通路はあっという間にモンスターでいっぱいになった。
「おい、待て、おまえたち」
 アークマージはつぶやいた。
「妙な臭いがしないか?」
 そう言って、前にいるごろつきの肩をたたこうとして、足がすべった。石畳のはずの足元が、ぬるぬるしていた。この臭い、このべとつき。
「油だと?」
 アークマージは当惑してあたりを見回した。人間の世界のことは詳しくないが、油はたいへん高価なもののはずだった。
 アークマージは、はっとした。周りの家の屋根の上からボウガンを構えた村人たちが下がり、別の者たちが姿を現した。教会の上には小太りの老人が、民家の屋根の上には長い金髪の男が。
「行くぞ!」
「いつなりと」
 あいかわらずモンスターたちはわめきたてている。が、アークマージはぞっとした。金髪の男の口角がかすかに上がり、酷薄な笑顔になっている。勝ちを確信した者の表情だ、と思った。
 アークマージの居る誘導路の上空には提灯の数珠つなぎがあった。提灯と並行に縄が張り渡されている。屋根の上の男たちは縄の両端をつかみ、呼吸を合わせて強く引いた。
「はっ!」
 気合と同時に縄がピンと張りきった。縄に接着してあった釘の頭がずるっと動きはじめた。その釘は提灯の台をゆるく留めつけている。釘が次々と引き抜かれると、釘留めされていた提灯の下部が口を開けるように大きく一斉に開いた。十数本のろうそくが、時が引き延ばされたかのように、ゆっくり宙を舞い降りてきた。
「火責めかぁっ!」
 叫ぶよりも足元の発火のほうが早かった。
 モンスターはヒトよりも多少長くこらえらえる。虎男の種族などは、大きな足で火を踏み消そうと必死になっていた。
 突然、ばしゃぁと音がした。屋根の上には村人たちが戻ってきていた。手にしているのはボウガンではなく、竹筒に取っ手をつけたような奇妙な玩具だった。
――あれは、水鉄砲か。
 冷静な表情で彼らはこちらを狙っていた。次の瞬間、火責めの現場へ数十条の油が注ぎ込まれた。

 イレブンははしごでできた屋上通路を走っていた。
「ホメロスさん!」
 村長の家の屋根の上で指揮を執っているホメロスのところへ、イレブンはようやくたどりついた。
「シルビアさんから伝言!後続、来ます!」
 まわりの農民兵たちはざわついたが、ホメロスは冷静に問い返した。
「数は」
「はじめ見た数の二割ていど、リリパットも蜂もなしです。武具屋さんの前の広場まで赤紫のローブをかぶった魔法使いと体の色が青いごろつきが撤退して、その場で生き残ったモンスターをまとめ中。攻撃をあきらめる気はないようす、とシルビアさんが言ってました」
「アークマージとエリミネータか」
 ホメロスは片手を大きく広げて農民兵を見回した。
「聞いての通り八割は殺った。さあ、あとちょっとだ」
 ほっほう!とロウが声を上げた。
「いよいよですな!」
 カミュは片手で竹製の水鉄砲をくるりと回した。
「ああ、おもしろくなってきやがった」
 火責めの時に油を注ぎこんだ水鉄砲は、カミュが村の老女たちに頼んで大量に作ってもらったものだった。中身はこの村で採れる農作物由来の油で、売ればいい金になるのだが、今回は防衛を優先していた。
 眼下の誘導路はモンスターの焼死体で足の踏み場もないという凄惨なありさまだった。
「さあ、みんな」
とマルティナがボウガン隊に呼びかけた。
「気持が悪くなったり吐いたり泣いたりするのは後にしましょう。敵を倒さなかったら、私たちがああなるの。いいわね?」
 農民兵の顔に覚悟が戻ってきた。
「よく言った、マルティナ嬢」
 ホメロスはそう言ってイレブンに指示した。
「農地にいるグレイグに今の状況を報告して、すぐに戻れ。もし戻り路で戦闘が始まっていたら、君も遺跡の避難所へ入るんだ」
「はい」
と言ってイレブンは村の奥へと向かった。
 ホメロスが考えて設置した誘導路の壁はプチャラオ村の奥の一番高くなったところまで続いている。そこから先は岩に刻まれた狭い階段になっているのだが、その階段からはみ出しても村へ戻る方法はないので壁は設置されていなかった。
 階段を駆け下るイレブンは奥の農地を一目で見渡すことができた。収穫を終えた農地は畝の跡をのこして何もない空き地になっていた。周りはぐるりと岩壁に囲まれている。そしてその奥まったところに古代の遺跡の入り口があった。
 階段の尽きるあたりで、太い声がイレブンの名を呼んだ。
「イレブンか。どうした?」
 グレイグと槍隊の男たちがそこにいた。
「状況報告です」
 村から走り続けて、イレブンはハァハァ言っていた。
「敵の八割は誘導路までの仕掛けで戦闘不能になりました」
 そこまで言うと、槍隊から歓声があがった。
「やるでねえか!」
 まあ、聞こう、とグレイグが手で制した。
「敵のリーダーは残存部隊をまとめて攻撃を続行するようです。それほど数は多くありませんが、ボウガン隊が仕留めきれなかった敵はまっすぐこっちへ来ます」
「敵の構成はわかるか?」
「ええと、ぼくが見たのは体の大きい虎男とかごろつき系統とかが半分、残りは小人、ネズミ、ドルイドみたいな小型タイプです」
「了解した」
とグレイグは言って、配下に向かってにやりとしてみせた。
「待たせたな、みんな。やっと出番だ」
 槍隊は、カラ元気だとしても威勢はよかった。
「腕が鳴るべ!」
「いつでも来るがいいだ」
 うむ、とグレイグは頷いた。
「こちらは準備万端とホメロスに知らせてくれ」

 生き残ったモンスターのうち、アークマージはコボルト族の頭に命令して、残存部隊の先頭に立てと言った。地上へ出てきているのはメソコボルトとヨロコボルトの二種族だった。
「おまえらは、体は小さいが攻撃力はそこそこある」
とアークマージはコボルト族の頭にそう言った。
「それになんたって数が多い。おまえらが集団で取り囲んで袋叩きにすりゃあ、人間なんかひとたまりもねえ。さき駆けはおまえらのもんだ。まっすぐ行って、手柄をたててこい!」
 コボルト部隊に、似たような体格のモコッキーらネズミ族、やや大型のおおきづち族なども加えて、アークマージは斬りこみ隊を編纂した。
「リリパットたちをすべてやられたのは、痛かったな」
 アークマージは、真剣に悔しがっていた。魔界と異なりこの地上では、どういうわけか魔法力が制限されている。おかげで魔法の使い手たち、魔法じじいやドルイドたち、そしてアークマージ自身も戦力としてかなり弱くなってしまった。遠距離攻撃ができるのはリリパットら弓矢使いだけだったのだが、決戦前の敵襲で半分かた殺されてしまい、残りはベンガルについていって全滅した。
「どうなさるんで?」
 カーキ色のローブに朱色の帯を締めた魔法使いがそう尋ねた。
「村の者をまとめ、戦わせている戦士が二人いるはずだ」
 そのことは、最初に宣言しにいったベンガルからアークマージは聞かされていた。
「そいつらさえ潰せば、あとは簡単だ」
 数の多いコボルトたちをまず前面に出して敵に当たらせる。人の戦士が出てきて応戦したら、アークマージらが出張って仕留めるつもりだった。
「よし、かかれっ」
 コボルトたちが剣を抜いて高く掲げ、誘導路を奥へと駆け上がっていった。両側の民家の屋根から黒い雨のようにボウガンの矢が降り注いだ。
「ちっ」
と魔法使いはつぶやいた。
「まあ、待っていろ。人間どもだって、無限に矢を持ってるわけじゃねえ。コボルトども相手に撃って、撃って、そのうち矢が尽きる。そうしたら俺たちが仕事にかかる。そういう段取りだ」