魔王様の作り方 3.型紙の補正

体型が決まると、型紙が決まります。すでに持っている型紙が使えるようなら、そのまま。そうでない場合は、補正が必要です。

とんぼがすでに持っている型紙、というのは、日本ヴォーグ社が「私のドールブックシリーズ」として刊行している本に掲載されている作品が主です。 男性ドールは、だいたい3パターンあります。

使用予定は”剛”です。ざっと見て一番近いのが3でしょう。そこで問題。このまま3用の型紙を使えるでしょうか?それを知るために、”身体測定”をしてみました。下左の”剛”は今回の使用予定ボディのこと、下右の”トム”はタカラ社のボディで、うちのDQ5主人公役の彼のことです。単位はミリメートル。

  トム
首まわり 53 53
肩幅 88 80
袖丈 100 93
胴まわり 136 136
ウェスト 89 96
腰まわり 118 130
太もも 79 70
着丈 70 55
手首まわり 48 34
足首まわり 54 47

トムの型紙で作った服には、剛の手首は通らないことになります。手首周りが、剛のほうが太いからです。

逆にいえば、トムの型紙の手首の部分を(48-34=)14ミリほど太くした型紙を使えばいいわけです。 紙の上で補正をして実際にボディにあててみます。

補正型紙 1

補正第一号

前と後ろの身頃に、ダーツを入れただけです。とんぼは、”コピー紙より柔軟で、ティッシュより丈夫”という理由で、キッチン用のペーパータオルを使っています。補正した型紙を切り抜いて、縫うはずのところをセロテープで貼って着せました。前の開きが小さすぎるので、赤いボールペンで新しい完成線を書き入れています。

補正型紙 2

補正第二号

襟をつけて、ズボンを加えました。前身ごろは新しくなりました。胸の開きぐあいは、こんなものでしょうか。公式画像を見ながら、バランスを考えて赤で線を加えていきます。ズボンは、ヘンリーのズボンの型紙を修正なしで使用して、膝のあたりでタックをとりました。

補正型紙 3

補正第三号 袖がつきました。向かって右側は、パフスリーブです。ふくらみ方はイメージ通りなんですが、長めに修正するやり方がわからなかったので、この段階でボツにしました。向かって左は、普通の半袖の型紙に幅を足して、その部分にギャザーを寄せたものです。ひじから下は、ロングカフスをつけました。袖もズボンも、もう少しふくらませたいですが、それさえできれば、まあまあという線ができました。本当はすぐ普通の布で試作に入りますが、今回はタックのこともあるので、フェルトでの試作をしてみたいと思います。